「推定」のみできる。

稽古の中で、相手がどこかで躓いているときに指摘する。

「〜に力が入っている。」「力を抜くように」「足に力を入れてはいけない。」など

ただ「力を入れるな。」といってもうまくいかない。
なぜなら、人は推定しかできないからだ。

「”352”の数字を覚えないでください。」と言って、覚えないでいられるだろうか。
「”352”の数字を覚えてください。」と相手に起こる結果が上の否定とどう違うだろうか。

経験では、上の否定しても”352”を覚えないと意識してしまうので覚える。
下の推定でも同じだが、上の否定の方が覚えてしまう。

「力を入れないように」と言うと相手にどのように作用するだろうか。

小さい子供は親の影響を多分に受ける。
子供に対する注意の仕方はどうすべきか考える。

仮に推定しかできないのであれば、
子供が悪さをしたとしてもそのいくつもの要素のうちの伸ばしたい箇所を推定する。
そうすると、それ以外は勝手に消えるのではないか。

それが子供に対し、絶対的な愛情(信頼)が必要な理由ではないだろうか。

対象を拡げると、
推定否定と関係なく、注目したことで自分の世界を自分で作り出しているともいえる。