森 実恵 統合失調症と闘う作家より

誰も話していないのに人の声が聞こえ、その幻聴に
自らの思考が支配されてしまうのが統合失調症の典型な症状だ
百人に一人がかかるともいわれるにもかかわらず
その症状や現状はあまりにも知られていない
偏見を恐れて患者が声を上げにくいからでもある

統合失調症は寂しい病気なのです
嫁ぎ先からは厄介者のように離縁されました
友達に統合失調症だと告げると次の年から年賀状が来なくなることも多かった
病気といえば普通は同情されるのに
統合失調症は縁を切られたり、恐れられたりする
病気になって苦しいのに苦しさを慰めてくれる人もいない
つらくて孤独感を癒すために詩を書きだした
書くことを通して統合失調症はありふれた病気だということを啓発したかった

新聞社にお願いがある
例えば身体障害者を取り上げる記事の多くは新聞社も応援しますよ
という肯定的なメッセージを感じます
「ハンディにもかかわらずこんなに頑張っている」と
ところが精神障害の記事は事件報道に偏りすぎている
うつ病は自殺を防ぐという観点から取り上げられることも最近は多いけど
統合失調症はそうでもない
統合失調症で自殺する人は非常に多いにもかかわらずです

学校教育にも要望があります
中学、高校で精神障害について教えてほしい
思春期は発症が多くなる時期なのに教えられていないのはおかしい
学校に講演に行くのも身体障害者が多く,精神障害者は招かれない
実際に接してもらうと生徒たちは「私達と大して変わらない」と感じてくれると思う

・・・・・・確かに100人に1人がかかり、思春期に発症することが多い以上
少なくとも保護者には重症化を予防するための啓発が
必要ではないかと思いました・・・・・・・・・

<オオイヌノフグリは名前に似合わずかわいい花です>