ニックネーム:  パスワード:
| MyBlogトップ | Blogポータル | ブログガイド | よくある質問 | サポート |
ふれあい塾あびこレポ-ト
記事一覧イベント一覧
[ 総Blog数:1281件 ] [ このMyBlogをブックマークする ] [ RSS0.91  RSS1.0  RSS2.0 ][ ATOM ]
2017/02/17のBlog
[ 04:02 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
ゴルフとオリンピック
ジャーナリスト 久保田誠一氏

きょうの講師である久保田誠一氏は朝日新聞社に在勤され、ヨーロツパ総局長などの要職を歴任されて、いまは作家・著述業としてご活躍です。アメリカ情報がご専門ですがゴルフ界のこともお詳しく、「日本のゴルフ100年」(日本経済新聞社)などを出版され、昨年の文芸春秋12月号に「アーノルド・パーマーの遺言」を寄稿されています。
今回は長年取材をしてこられたオリンピック競技大会を正面に据えて、そこから見える歴史の断面について次のように解説下さいました。

*東京オリンピック(1964年)を国立競技場で取材して
このオリンピックは世界94か国が参加し、日本選手は437人、日本の金メダルは16個と過去最高、総費用は1200億円であった。
聖火の最終ランナーは誰か、各社しのぎを削っていたが抜いたのは朝日新聞社であった。
2020年の最終ランナーは誰か、各社熾烈な取材競争が始まっている。

*そして取材で得たエピソードを紹介
ボブ・ヘイズは400mリレーの時は100m走を8.6秒で走っていたのではないか
マラソンを制したアベベ・ビキラの栄光とその後の悲劇
自殺に追い込まれた円谷幸吉の悲運と涙を誘った遺書
死闘9時間7分の末に勝利した、棒高跳びのフレッド・ハンセン
ひと口飲んだジュースからすべてが暗転した、十種競技の鉄人楊伝広 

*東京オリンピック(2020年)を控えて
古代オリンピックはオリンピアで、1000年以上続いた宗教行事であった。オリンピアの遺跡発掘を機に、クーベルタン男爵が近代オリンピックとして復興させた。しかしその歴史には必ず政争や戦争が影を落としたのも、不幸な事実である。
人種差別、テロ事件の可能性、後を絶たないドーピング、政争による大会ボイコットの可能性、北朝鮮問題が与える影響、性差による差別の問題、放映権を巡る商業主義の蔓延、国威発揚からくる民族や人身の移動問題など、解決すべき問題は山積みである。

以上のお話の後、講師は、「出来事には隠されたエピソードがあり、エピソードを掘り下げると新しい歴史が出てくる。記者として、これほど楽しい、これほど面白いことはない」と話されて講演を終えられました。
2017/02/14のBlog
レクチャーコンサート(我孫子市教育委員会と共催)
渡辺かづきトリオ 一日早いバレンタインコンサート

我孫子市在住で「風のピアニスト」と称される渡辺かづきさん。渡辺さんは数多くのライブ、ジャズフェスティバル、テレビ番組等に出演するほか、しばた はつみ、弘田三枝子、鈴木重子、五十嵐はるみ、平賀マリカ等、数多くのジャズ シンガーのサポートとして活躍されています。
そしてベースの国分航一さんとドラムスの宇山満隆さんが加わって結成されたのが、「渡辺かづきトリオ」です。

きょうはこのお三方にお願いをして、円熟したテクニックで奏でるジャズと編曲の魅力をお披露目頂きました。ピアニストでMCの渡辺かづきさんは、「我孫子市中峠在住の渡辺かづきです、第一部ではジャズのスタンダードと編曲の魅力を楽しんで頂きます」と話されて5曲を演奏下さいました。「テイク・ファイブ」は通常5拍子なのですが、敢えて今回は6拍子のテイク・ファイブをお聞かせ下さいました。

1.フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン 作曲:バート・ハワード
2.同上 (レゲエバージョン)
3.マイ・ファニー・バレンタイン 作曲:リチャード・ロジャース
4.ムーライト・セレナーデ 作曲:グレーン・ミラー
5.テイク・ファイブ 作曲:ポール・デスモンド

「第二部はクラシックの名曲を私たちなりにアレンジして演奏します」と解説されました。例えばサン・サーンスの白鳥は3拍子ですが、最初と真ん中、そして最後は7/8拍子のジャズのリズムで演奏くださいました。

6.白鳥 作曲:サン・サーンス
7.ジムノペディ第一番 作曲:エリック・サティ
8.エリーゼのために 作曲:ベートーベン
9.トルコ行進曲 作曲:モーツァルト
10.ビーイング・ピース (Being Peace)作曲:渡辺かづき

満席の130名のお客様にご来場頂きましたが、以下アンケートのように、大変お楽しみ頂けたご様子で喜んでおります。
*第一部、面白かった、楽しかった、身体が浮いてきた。第二部、へぇ こんなふうになるんだ、こうもなるんだ。
*テイク・ファイブが5拍子のフアィブだったとは、知らないことがいっぱいだった。拍子を変化させる楽しみ方、曲のイメージを編曲でどう生まれ変わらせるか、音の魔法使いを見ているようだった。とても楽しい時間を過ごすことができ感謝です。
*アレンジについて理解できました、楽しかったです。繊細なピアノ、迫力のドラムス、それを支えるベースがトリオ以上の広がりを見せてくれました。ビーイング・ピース 名曲です、すばらしい。
2017/02/10のBlog
続〈利根川・江戸川の大洪水〉
東京を水害から解放した技師 青山士(あきら)
作家・土木史研究家 高崎哲郎氏 

小雪が舞う冷たい日でしたが、40名のお客様をお迎えして公開講座を開催しました。
前回講座で高崎講師は、「明治43年の大洪水で東京の下町は濁流に没した。この洪水の恐怖から解放するため、内務省が計画した荒川放水路の開削工事を指揮したのが青山士(あおやま あきら)であった」とお話されました。そして、「青山は、若くしてパナマ運河建設に携わった唯一の日本人で、帰国後は荒川放水路のほか、信濃川大河津(おおこうづ)分水路の改修工事など数々の大工事を指揮しました。内村鑑三の影響を強く受けた清廉なクリスチャンで、私利私欲のためでなく、人類のためになるような仕事、という思想を貫きました。技術者の規範とされる青山の人と思想をお話しします」と前置きされて、次のように解説して下さいました。

*青山士は第一高等学校時代に、無教会主義の内村鑑三の講演を聞いて門下生になることを決意する。

*内村鑑三の影響で土木工学を志し、内村と札幌農学校で同級であった広井勇が教授を務める東京帝国大学工科大学に進学。

*内村鑑三はキリスト教の精神を青山士に叩き込み、青山は「民の為に尽くさん」と土木技術を学ぶ。

*東京帝国大学を卒業した青山士は、広井勇教授の紹介状を携えてコロンビア大学教授W. H. バーを訪ねる。バー教授は米国政府のパナマ運河工事委員会のメンバーであり、青山士は測量員からスタートしてジャングルをはい回るなど辛酸をなめた後、パナマ運河開削工事の設計技師に上り詰める。

*青山士のパナマ時代の生き様は、(His workmanship and conduct have been excellent)と公文書に残っているほどの高い評価を得ている。

*青山士は33才の時にパナマ運河の完成を見ずに帰国し、荒川放水路開削という20世紀最大のプロジェクトに設計主任として参画し、東京を慢性的な水害から解放した。

*更に信濃川大河津分水路工事においても、最高責任者として大河津分水路を完成させた。その後は内務技監として技術官僚のトップに就任し、土木学会会長としても技術者としての心得や信条を後輩に説いた。

以上のようなご説明の後、高崎講師は「青山士の背骨を貫いていたモノは『人類の為 国の為』であり、『技術は人なり』であり、『大きな事故の前の小さな事故に気付いて対応』の人でした」と締めくくられました。

この明治時代の先達の偉業について、次のような感想が並びました。
*土木工事と人とのかかわりの大きさ、一人一人の心のまっすぐさに心を打たれた。
*青山士の生涯とその生き方まで深く語られ、人は如何に生きるかを考えさせる良い講義で感謝です。
*大変貴重な映像とお話をありがとうございました、荒川は人口で作られたことは知っていましたが青山士氏が作ったことはお話を伺って初めて知りました。明治時代にはすばらしい日本人が多かった、ことが分かりました。

2017/02/07のBlog
[ 05:09 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
源氏物語を読む 第44回 浮舟巻
國學院大學講師・文学博士 堤 康夫氏

人気の堤源氏も、いよいよ残すところ僅かとなりました。堤講師は、「匂宮は二条院で一目見た浮舟のことが忘れられません。やがて浮舟の所在を突き止めた匂宮は薫のふりをして宇治に赴き、浮舟と結ばれます。匂宮はその後も宇治を訪れ、浮舟を橘の小島に誘います。美しい、有名なシーンです。やがて二人の仲は薫の知るところとなり、進退極まった浮舟は宇治川への入水を決意します。薫に捨てられた浮舟と匂宮が結ばれる、浮舟を匂宮がデートに誘い出す、この関係が薫に発覚して三角関係に悩む浮舟、この三つがこの巻のハイライトです」と前置きされて、次のように解説下さいました。

*薫が隠した浮舟の住みかを調べ出した匂宮は、薫の声色で宇治の屋敷を訪ねる。薫と勘違いした女房が屋敷へ招き入れ、浮舟も騙される。しかし男の正体を知った浮舟は、薫のような高貴な雰囲気も良いが、匂宮のやさしい愛情の表現に魅かれてしまう。ずっと思い続けていたと告白する匂宮、夫以外の人に心が動く浮舟。流れに従って動く、動力を持たない舟、「浮舟」です。

*二条院に戻っても浮舟のことが忘れられない匂宮、そうとは知らず久しぶりに普段着で宇治の浮舟を訪ねた薫。久しく合わなかった間に、浮舟が大人になった感慨を持つ薫。

*2月に入り匂宮は、宇治川の橘の小島へ浮舟を誘い出す。往復の小舟では浮舟を抱きかかえて乗り降りを介助し、薫には出来ない愛情表現を囁き続ける匂宮。ますます深みにはまる浮舟。

*そうこうするうちに薫は浮舟を、都に迎える準備を始める。それを知った匂宮も、都に隠れ家を用意しようとする。双方から手紙が浮舟のもとに届き、文の使者の存在から匂宮との関係を知った薫。薫は宇治の屋敷を警護する目的で、武士と犬までも動員する。様子を覗きに行った匂宮は、警護の武士に行先を阻止される。

*薫と匂宮両方から矢継ぎ早の手紙を前に思案した浮舟は、二人の間に入って悩むよりも死んだ方が身の為と入水を決意する。忘草を摘むようなもので、ひとときが過ぎれば、忘れられてしまうに違いないと思い込む浮舟。

堤講師は「数奇な運命が続く浮舟ですが、いよいよ大詰めが近づいています」と話されて、きょうも楽しい解説を締めくくられました。
2017/02/03のBlog
西洋史再訪8「ローマ帝国の興隆」地中海支配への道
首都大学東京准教授 高橋亮介氏

前回の講座で、高橋講師は紀元前4世紀末、古代マケドニア王国の若き王アレクサンドロスが東方遠征を行って、ヘレニズム時代が幕を開き、東地中海や西アジアが、ひと握りのギリシア人の王たちによって支配されていったことをお話になりました。今回は共和政を導入して紀元前2世紀に、地中海の覇権を握ったローマ帝国のお話です。

冒頭で高橋講師は「きょうはローマ帝国700年の前半をお話します。なぜ巨大な帝国を作り上げていったのか、それは身を守るためだったのか、はたまた巻き込まれたものなのか、それとも攻め一本だったのか?」と話されて、次のように解説して下さいました。

*紀元前753年、狼によって育てられたとするロムルスとレムス兄弟によって、伝説上のローマが建国される。ロムルスはレムスを討伐することによって建国者となり、名前のロムルスからその国は「ローマ」と名付けられたと言われている。

*紀元前509年、7代目の王の振る舞いに怒った貴族達が王を追放し、1人の支配者政から共同統治の共和政になった。しかし独裁者を出さないようにという仕組みが、500年経って独裁者を出してしまうのも皮肉なことである。

*紀元前3世紀から2世紀、3回にわたるカルタゴとの戦いやシチリアを巡る争いが起こる。政治家は奴隷を使って、大規模なファームの運営に奔走する。そして政治は元老派と民衆派に2分され、民衆の味方であると称するグラックス兄弟が台頭する。

*ガイウスとスリウスの改革によって、グラックス兄弟の遺志は継がれたように見えるが長続きはしない。

*ポンペイウスとカエサルの暗闘はカエサルが勝利するも、暗殺されて報復戦争が勃発する。

*そしてアントニヌスとクレオパトラ対オクタウィアヌスは、合法的にオクタウィアヌスが勝ってここに元首政が成立する。

以上のような解説の後「ローマは、紀元前6世紀末、王を追放し、単独の支配者を持たない共和政を導入しました。その後、ローマは拡大を続け、前1世紀に有力政治家たちが互いに争う内乱の時代をむかえても、その対外拡張は止むことはありませんでした。このローマの拡大志向の原動力となったのが共和政です。独裁者を持たない政治体制なのに、拡大や戦争を生み出していきました。昨今の国際情勢はこの歴史にもつながるようにも思えます」と言及されて締めくくられました。

20m近い北風の中をご参加頂いたみなさんからは、このようなご感想が寄せられました。

*ローマ発展の本質を知ることが出来た、大帝国の形成につながるものが見えた。神話の話から詳しいローマ帝国につながる道、また政治構造が分かってきた、つまり権力移行のメカニズムが分かった。
*ローマの創生から拡大していく様子が分かった、「ローマ人の手紙」ではローマ人は対外的には良い人とあるが本当のところはどうなのか?