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2018/01/12のBlog
「外来種を考える」自愉企画 博士 西廣美穂さん

新年最初の講座になる本日は、生態学を研究されている、西廣美穂先生に表題でお話し頂きました。

先生はまず、「外来種」の例示として、ヒアリ、咬みつき亀、アライグマ、ナガエツルノゲイトウをとりあげられた後、以下のようなお話をしてくださいました。ナガエツルノゲイトウは、手賀沼近辺にも繁殖、水路を塞ぎ、排水菅を塞ぎ沼の排水機能を著しく低下させると問題になっています。
 
*「外来種」とは、特定地域(日本列島、地方など)の生態系に、人間活動に伴って、意図的あるいは非意図的に新たにもたらされた生き物です。この外来種が新しい生息地で、継続的に生存可能な子孫をつくることに成功する過程を「定着」と呼びます。定着するのは外来種の一部のみです。

*次に外来種による人間、社会への直接的影響には、病気の持ち込み、健康被害、危害、農林水産業や利水への影響などがあります。

*外来種による「生物多様性」への影響や懸念ですが、外来種の定着、繁殖は、元々そこにいた在来生物、そこに成立していた生態系にダメージを与えることがあります。本来、自然界での生き物同志の関係性は、生き物の長い歴史の中で作られ、バランスがとれているもの。そこへ突然、見ず知らずのものが入ってくることで、思いもよらない、極端で劇的な事が起こる 可能性があります。例えば、在来種の地域的全滅。今は、知られていないが、将来人間にとって必要な種を絶滅させてしまう恐れがあります。

*外来種の生物系の物理。化学的基盤を変化させる例として、掘削した道路面の土砂の流出を防止する目的で植栽される、「シナダレスズメガヤが、川に入った時、川の根本に砂をため、河原を 丸石の河原から、砂の河原に変化させ、可逆しないために、丸石河原の固有の生き物の衰退を招くことがあります。

*「侵略的外来種」への対策では、侵入初期は「予防原則」に則り、手遅れになる前の迅速な対応、即ち駆除等が大切です。一旦分布拡大した生物の駆除は極めて困難だからです。定着後は場所毎の議論が必要です。

*人間と関わりのない「自然」はありません。どのような「自然」をもとめるのか、人間活動の様々な側面から、多様な価値観に配慮しつつ、合意形成し続けなければならないと思います。
以上、生物についてのお話しながら、時に人間社会の法則をほうふつさせられるような
とても知的で愉しい時間でした。 (藤田泰男)
以下受講者のアンケートの一部をご紹介します。

「人間も自然の一部であるという観点から見ると、そもそも人間活動によって破壊された生態系を人間のみの価値観で生態系を管理してよいものか疑問が残った」

「生物多様性のなかで外来生物=悪という定義が世間一般に流布されているが必ずしもそうではないこと。しかし、外来種は今までの生態系を善悪両面で影響が大きくなる可能性があるということ深く長く観察する必要があることがわかってこと。また研究されているおかげでリスク、リターンが今まではある程度予測できるようになっていること、それをふまえてその地で暮らす人々が一人一人考える必要がある事がわかったことが良かったです」

「外来種の動物、植物に関して駆除せねばと考えていましたが、本日のお話をお聞きしそれに対しての理解が深くなり改めて考え直す機会ができました。手賀沼のナガエツルノゲイトウの繁殖について水の問題と思うとどうしたらいいのかなと思います」
2017/12/22のBlog
[ 02:10 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
人工知能(AI)とは?
東京工業大学情報理工学院教授 徳永健伸氏

きょうは東京工業大学情報理工学院教授の徳永健伸氏にご足労頂いて、色々なメディアに急速に登場している人工知能(AI: Artificial Intelligence)について分かりやすくお話頂きました。

徳永氏はまず画面にIOSのアプリケーションソフトであるSiriを呼び出し、「ハーイ、シリ?」と呼びかけて何が出来るかのデモをお披露目下さいました。「天気予報を聞くと、位置情報から当該地の天気予報を教えてくれます。しかし弱点もあって、行間を読むような微妙な質問には、正確に答えることは出来ません。AIに何が出来るか、出来ることは既に世の中に情報として溢れています。きょうは、AIの歴史を追いながら、AIがどこまでできるようになってきたか、などについてもお話します。」と話されて、以下のように解説下さいました。

人口知能の始まり
*1946年米国ペンシルベニア大学で、最初の真空管コンピューター ENIACが開発された。第一次コンピューター・ブームである。
*1956年英国のダートマスで、知能は人工的に可能かという会議が催された。人工知能という研究分野が生まれ、AI: Artificial Intelligenceという単語が初めて生まれた。
*1960年代は探索や推論の時代と言われ、定理の証明や言語の機械翻訳、ゲームとしての三目並べなどが開発。
*1970年代は知識の時代で、ウィノグラードが開発したSHRDLUに代表される。使い手の指示によって積木が動かせるものであり、AIの成功例となった。
*1980年代は実用化の時代であり、第二次コンピューター・ブームの到来である。人間の常識や知識をデーターベース化して、コンピューターから人間と同様の推論を導き出そうとするものである。いわば知識の量の増大と、演算のスピード化が特徴で、Cycに象徴される。
*1990年代は逆に冬の時代と言われ、インターネットやWebが爆発的に普及して、ロボットのアシモが登場した時期である。
*2000年代は学習の時期で、第三次のコンピューター・ブームの到来である。将棋の「電脳戦」や東ロボの「東大入試問題戦」が象徴するように、深層学習=Deep learningの技術が発展したことに由来する。

人口知能で将来できること
*天気予報や株価予測、景気予測などはAIが得意とするかも知れない
*人の感情や情緒面をも把握して、個人の行動様式にまで入り込んでくるかもしれない。
*サービス業やセールス業、補助業務などは将来、AIに取って代わられるリスクを含んでいる。
*AIが奪う雇用の将来から身を守るためには、どうすれば良いのか?失業しないための対策は、
創造性・社会性・分析力・統合力・価値観・判断力の涵養と構築にある。

AIの限界
*なぜ?という動機づけが出来ない
*なぜ出来ないの?という説明が出来ない
*自分がやっていることが説明できない
*感情や情緒を持ち合わせていない

徳永講師は「AIロボットに『この人を敵に殺させてはいけない』と命令すると、ロボット自身がこの人を殺してしまいました。このジョークをヒトはどう読み取るか、どう理解するかが課題です。」と話されて解説を終えられました。
ご参加頂いた方の、ご感想の一部です。

*AIの初歩的なところをご説明頂き、ありがとうございました。AIの素晴らしさと、活用方法によっては問題を抱えていることを感じました。
*鉄腕アトムの作詞をしている谷川俊太郎さんは最近の詩「百三歳になった鉄腕アトム」で、「ぼくには魂ってものがあるのだろうか」と言わしめ、「ちょっとしたプログラムのバグなのだ多分」と括っています。私はAIはあくまでも科学の域であって、魂はいらないと思います。
*難しいことを具体的な例を出して説明されたので、全くの素人にも良く理解出来た気がします。限界があることも、理解出来ました。

2017/12/19のBlog
口笛世界チャンピオンが創り出す“口笛”の新しい世界
口笛演奏家 青柳 呂武氏
ピアニスト 追川 礼章氏

口笛演奏はYouTubeでも数多くの動画を見ることが出来ますが、その口笛の国際大会で日本人男性として初めて、初出場で優勝した男性がいらっしゃいます。東京日比谷高校から東京藝術大学に在学、ヴァイオリンから口笛の世界に入って2014年第41回国際口笛コンクール(International Whistlers Convention = IWC)で優勝。2017年の第1回めざましクラシックス超絶技巧選手権でも優勝された青柳呂武氏です。きょうはその青柳呂武氏http://romuromoon.wixsite.com/romuromu/blank-c1enrとピアニストの追川礼章氏による、掲題の口笛コンサートを開催しました。

*青柳氏は「アイ・ガット・リズム(G.ガーシュイン)」を口笛演奏されたあと、『きょうは口笛とは、口笛の吹き方、そして口笛の演奏を中心にレクチャーコンサートを開いて行きますね』と話されて公開講座の幕が開きました。

*「アメージング・グレース(作者不詳)」のあとは、『メロディが美しい割には楽譜が簡単で単純な童謡を、ピアノの追川 礼章が情景を表すべく編曲した童謡メドレーをお聞きください』と解説されて、「春が来た・われは海の子・夕焼け小焼け・もみじ・冬景色」を演奏。

*次いでの演奏は、「過ぎてゆくもの(青柳 呂武)」です。青柳氏は、『水・空気・時の流れなど、悠久に流れるものに身をゆだねていることを思って作曲しました』と解説。

*「ムーン・リバー(H.マンシーニ)」、「チャルダッシュ(V.モンティ)」、初めて口笛でレコーディングをした「さんぽ日和(高田 和泉)」と演奏が進みました。

*ピアノの追川さんの力強い「ラ・カンパネラ(F.リスト)」、6歳の時に作曲した作品などもソロでお披露目頂きました。

*「クリスマス・メドレー」、「夜のストレンジャー(B.ケンプフエルト)」で佳境となり、
アンコールの「上を向いて歩こう(中村八大)」でお開きとなりました。

以上のお二人の熱演に、以下のアンケート回答のように皆様にご満足頂けたコンサートとなりました。

*こんなにすばらしい口笛は73年の生涯で、初めて聞きました。人間の口唇が楽器と同じように自由自在に演奏できることに、感動しました。ピアニストの方のカラスの鳴き声がユーモラスで、とても楽しかったです。チャルダッシュ(V.モンティ)はまさに圧巻の迫力でした。口笛演奏の機会がありましたら、ぜひ再演をお願いします。

*青柳さんの口笛演奏、追川さんのピアノ、本当にすばらしかったです。チャルダッシュ(V.モンティ)は、ブラボーです。ラ・カンパネラ(F.リスト)もブラボー!上を向いて歩こう(中村八大)は是非聞きたかったので、感動そのものでした。また是非お二人で、演奏に来てください。さんぽ日和(高田和泉)も、良かったです。

*素晴らしいのひとことです。青柳口笛演奏家、追川ピアニストの息の通じた何とすばらしいコンサート、感動で一杯です。ムーン・リバー(H.マンシーニ)童謡メドレー(追川礼章・編曲)ラ・カンパネラ(F.リスト)クリスマス・メドレーが良かったです。何時の日かまた「ふれあい塾あびこ」の舞台に立って頂きたいです、いつもながら感謝をして会場を出てきました。きょうはそれにもまして、感動や感謝でいっぱいです。お二方の益々のご活躍を祈念しとうございます。

2017/12/14のBlog
12/13市民カレッジ「我孫子を知る」コース第12回・アンケート調査と継続学級

 5月から始まった当市民カレッジは本日、最終回を迎えました。市民活動についてのアンケート調査を前半で行い、後半では継続学級の呼びかけなどを行いました。

<アンケート調査「我孫子での地域活動についてのお伺い」について>
 当塾理事長の多田正志氏から、この調査をする背景について以下の説明があり、その後各質問事項について説明しながらアンケートに記入していただきました。
▽この講座後半冒頭で青木副市長は「市民サイドからの要望が多様化、肥大する一方で、市の財政状態は逼迫しており、行政サービスを民と官とが協働して担う“新しい公共”の時代を迎えている」と強調された。
▽しかし、民の中核になるべき市民活動の分野では、これに対応する力が低下している団体が多い。基本的な理由は、メンバーの高齢化、減少、後継者難など、ヒトの問題で、特に担い手不足は深刻である。このため、これまでいろいろな担い手対策をとってきたが、新しい市民活動参加者は10年ほど前がピークで、その後は、低調のままである。
▽これを打開するには、より的確な担い手対策が必要だが、その前に、この10年余りの社会的、経済的変化のもとで、市民、特に定年退職市民の市民活動に対する意識はどう変化しているか、そしていろいろな担い手対策はどう評価されているかを調査する必要があると考えている。その一環としてこの調査へのご協力をお願いしたい。

<継続学級の事例紹介について>
 継続学級とは、当市民カレッジ「我孫子を知る」コースを受講された方々が、当講座に
関連した学習の継続を希望される場合には、我孫子市が一定の応援を行うシステムです。
ただしこの支援を受けるには、希望者が15名を超えることが条件となっています。
 本日は、この希望者を募集するに先立ち、公民館担当者からは‘出前講座’について、また平成23年度受講生だった新井利雄氏からは、現在も活動している継続学級について報告して頂きました。
新井氏は、6年間も活発に活動が継続している理由や年度ごとの学習内容などを具体的に、詳細に話をされ、受講生には大いに参考となりました。
 この後、継続学級への参加希望者を募ったところ、13の方が参加の意思表示をされ、態度未定の方もおられ、継続学級の成立が濃厚となりました。

 最後に、我孫子公民館館長・丸山正晃氏から、「みなさまには今回の受講を地域デビューのきっかけとして頂きたい。また、受講者同士が共に学んだこのご縁をますます深めて頂きたい」との閉級のご挨拶がありました。

 以下に、アンケートの一部をご紹介します。 (佐藤明)
 ・これからの生活に役立てながら地域のためになることを少しずつ考えていきたいと思います。
 ・一人でも使える出前講座があるので、是非学びたいと思いました。

2017/12/12のBlog
[ 02:43 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
もう一つの古典文学(4)
散逸物語「嘆き絶えせぬ」の復元
國學院大學講師・文学博士 堤 康夫氏

堤康夫講師は「源氏物語から前の時代に存在していて、今の私たちが読むことのできる古典物語は、『竹取物語』『伊勢物語』『源氏物語』などわずか七つに限られています。平安・鎌倉時代にはもっと多くの物語が作られ、読まれたあと、次々に闇に埋もれて行きました。こうして文学史に登場せず、闇の彼方に消え去った物語を散逸物語と言います。きょうはそんな散逸物語の一つ、『嘆き絶えせぬ』を、わずかに残された断片的な資料から復元してみましょう」と前置きして、その源となった作品のご紹介など、以下のような解説をしてくださいました。

1.悲恋物語である「嘆き絶えせぬ」を復元する資料は『風葉和歌集』。
この中に250の物語が含まれている。そして作品の名と記された人の名の間に入っている、言葉書きが復元のヒントである。例えば「嘆き絶えせぬの女御」とあればひとつの登場人物に過ぎないが、「嘆き絶えせぬ大将」と繋がっていれば主人公の男性である。『風葉和歌集』には「嘆き絶えせぬ」の歌は三首のみ、つまり現存しているのは次の三首しか無い。

*巻第九 哀傷 644
神無月のころ、前の皇太子が喪服を脱いでいたおり、さっと時雨が降ってきた。涙で濡れた袖を取り替えても時雨の中では乾す間もない。キーは神無月、前坊、時雨、嘆き絶えせぬの麗景殿の女御。

*巻第十二 恋二 853
大将が久しく来ない、いまかいまかと真木の戸で明けゆく空を見上げるのみ。キーは時雨、神無月、独り寝、嘆き絶えせぬの中宮の宰相。

*巻第二 恋二 935
麗景殿の女御と共に、石山寺へ行こうと忍んできた。ここはどこかと聞けば、逢坂の関と聞く。
遂に来てはいけない逢坂の関を、超えてしまった。キーは、神無月、時雨、あふる涙、嘆き絶えせぬ大将。

2.「十月・時雨・非婚」のキーワードは、ほかに後拾遺和歌集、続拾遺和歌集、新千載和歌集にも、そろって入った和歌が存在する。

3.「源氏物語」が「伊勢物語」の影響を受けたように、「嘆き絶えせぬ」物語も「源氏物語」の影響を受けているのではないか。935の大将は=光源氏のことであり、644の麗景殿の女御は=六条院のことではないかと推測した。「源氏物語」には光源氏と六条院の恋のなれ初めの章がなく、源氏物語には欠けているなれ初めの部分を創作して「嘆き絶えせぬ」に書き記したのではないか?

4.タイトルの「嘆き絶えせぬ」とはいったい何なのか?この七文字は和歌の一節ではないか、と推測してみた。しかし「源氏物語」には、該当する和歌はない。和歌は無いが「源氏物語 篝火巻」に、絶えせぬほのほ、苦しき下燃の記述があった。「嘆き絶えせぬ」の記述を「源氏物語」に置き換えると、合致することが分かった。

「以上、嘆き絶えせぬ物語の三首の和歌を材料に、現存する書物や資料から検証した結果、私は源氏物語と嘆き絶えせぬ物語は補完する間柄にあると推測しました。たった三首の歌を基に復元を図ったわけですが、何とも奥の深い推察のプロセスでした」と結ばれて堤講師は解説を終えられました。