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2019/05/15のBlog
[ 16:26 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
堤先生の連続講座“古典の恋歌”⑮最終回 子を恋ふる歌
―『土佐日記』『蜻蛉日記』『伊勢物語』『成尋阿闍梨母集』―
國學院大學講師・文学博士 堤 康夫先生

大好評の堤康夫先生の連続講座“古典の恋歌”は2018年1月から始まり、本日が最終回(15回目)となりました。
堤先生は「恋歌は男女の間とは限りません。今回は『子を恋うる歌』と題し、『土佐日記』『蜻蛉日記』『伊勢物語』『成尋阿闍梨母集』から様々な親子の情愛を読み進めます。そこに1000年以上変わらない世界を読み取ることが出来ればと思います」と前置きされて、次のような場面を取り上げてお話してくださいました。

『土佐日記』では、作者紀貫之が娘を亡くした悲しみを次のように詠います。
「世の中に思ひ遣れども子を恋ふる思ひにまさる思ひなきかな」と。

『蜻蛉日記』は、作者右大将道綱母が、冷たい夫に対して嘆き悲しむ暗い文学。母が「出家してしまおうか」と息子に語ると「それならば自分も‥」と泣きます。その息子が飼っていた鷹を空に放つのを見てますます母は「悲しいことよ」と詠います。

『伊勢物語』では、離れて暮らす親と子が双方に思いやる歌のやり取りをします。
「老いぬれば避らぬ別れのありといへばいよいよ見まくほしき君かな」(避らぬ別れ=死があると思えばますます会いたいあなたよ)と子に詠えば、「千年も生きてほしいと祈る子どものために長生きをして」と子どもは泣きながら詠みます。

『成尋阿闍梨母集』では息子が唐に旅立つ直前に母が詠います。息子の好きな道に行かせたい気持ちと遠い国へ行かせる不安な気持ちを「強いて行く船路を惜しむ別れ路に涙もえこそ留めざりけれ」(別れに涙は不吉だと思っても涙は止められない)と息子を恋しいと泣き続ける物語です。

以上のようなご説明の後、先生は「<歌>は<訴える>が変化した言葉です。どの物語も子を恋する気持ちを訴えています」と締めくくられました。
(秋田桂子)

アンケートから
*いつも楽しく聞かせていただいています。どうもありがとうございました。
*素晴らしいつまでも続けて欲しいと思います。
*いつもながらお話を楽しく(つらい母心ですが)勉強させてもらいました。
2019/05/09のBlog
現代中国講座(20)
正念場にさしかかる日中の未来―そのポイントを探る
麗澤大学名誉教授 三潴正道氏

三潴講師は政治外交の視点から、北朝鮮問題と南北の関係、日本と中国との関係改善の軌跡、米国と中国の関税と華為(ファー ウェイ)問題を最初に解説されました。

2019年春の全人代の最大のポイントは、対米摩擦の深刻化を如何に軽減するかにあったこと。その具体策が企業向けの大規模減税であり、雇用対策であり、緊急対策としてはやはり外せない公共投資の増額であったことを話されました。

そして
*実験衛星や試験衛星の、立て続けの発射成功から
*北斗という衛星ナビシステムを確立させ
*宇宙から主要道路と支道が区別できる精度を利用して
*村と村を結ぶ道路整備、「村々通」政策を実行
*超高速モバイル5Gを先導し
*Eコマース、短時間で宅配できる物流システムを確立
したことにより、様々な先端技術を駆使したIoT全盛時代に向けて爆発的な動きが起こっており、日々、あらゆる社会の場と結び付いた新しいビジネスが誕生していることを解説下さいました。

参加頂いたみなさまからのご感想です:
*目からウロコ、のお話をたくさん聞かせていただき、ありがとうございました。
日中関係改善に向けての両国の努力、北斗を中心とした経済発展への努力、大変参考になり勉強になりました。

*中国と云う大きな面積のしかも現在発展の激しい、人口の多い国家の政治・経済・科学の発展を、年に1~2回の講座で紹介していただくのは、講演時間が90分間ですべてを詳しくはとても解説不可能である。もう少し、特にその時に日本にとって問題になっている事項を紹介していただいた方が良いのかもしれないと、特に動きの激しい最近の中国時事問題に接して感じた。確かに中国の全てを知ることは有難いことではあるがー。
2019/04/27のBlog
我孫子ゆかりの人を追う
深田久弥と北畠八穂
我孫子の文化を守る会副会長 越岡禮子さん

「日本百名山」(読売文学賞)で知られる深田久弥と、「鬼を飼うゴロ」(野間児童文芸賞)などの童話作家北畠八穂は、昭和4年夏から5年春まで我孫子に住んでいました。短期間ですが、2人3脚の作品と言われる深田久弥の「津軽の野づら」などで、当時の我孫子での出来事や、ゆかりの人物を描いています。きょうは2人の住んだ家が三樹荘であったことを突き止めるなど、我孫子時代を中心に、この2人を丹念に追ってこられた我孫子市在住の越岡禮子さんに我孫子ゆかりの人 深田久弥と北畠八穂について解説頂きました。

また、深田久弥の「日本百名山」は、今年3月が雑誌『山と高原』で連載を開始して60年です。山岳集団白樺同人の高橋重氏に、100名山の選定基準や、近年の百名山ブームとそれがもたらしたもの、なども説明して頂きました。

*「百の頂きに百の喜びあり」で知られる名作『日本百名山』の著者深田久弥は、時に「山の文学者」とも呼ばれている。この深田久弥と妻で児童文学者の北畠八穂にとって、我孫子は人生の旅立ちの場所であった。またこの二人が我孫子に住んでいなかったら、『日本百名山』は世に出なかったであろう。深田久弥は明治36年石川県加賀市大聖寺の生まれ、故郷大聖寺にある「深田久弥 山の文学館」にも同様の解説パネルが設置されている。

*後年、深田久弥自身は周辺の人たちにも我孫子時代のことを語らなかった。そこで明治36年青森生まれだった北畠八穂について、県立青森文学館に問い合わせた。その結果、年譜には「我孫子市天神山に住む」との記載があり、深田久弥の記載からも深田夫妻が居を構えたのは「三樹荘」だったことが分かった。「三樹荘」は文化勲章の田中耕太郎の居宅であり、その後は芸術院恩賜賞の河村蜻山が住んでいる。

*我孫子時代の深田夫妻の暮らしは赤貧を極め、八穂は罹患している脊椎カリエスの薬代を得るために創作に勤しんだ。「オロッコの娘」や「津軽の野づら」は八穂の文体であったが、久弥の名前で発表された。このあと我孫子から東京、そして鎌倉へと転居をして昭和7年に改造社から『あすなろう』を発表して文壇に認められるようになった。
脊椎カリエスは原因菌が血流にのって脊椎に運ばれ、脊椎に炎症を起こす疾病である。当時は不治の病と言われた結核菌に由来する、難病であった。

*昭和16年5月、久弥は友人であり文芸評論家として名を成すようになる中村光夫の結婚披露宴に出席し、初恋の人であった中村光夫の姉 木庭志げ子となさぬ仲となってしまう。昭和22年に久弥と離婚した八穂は次々と童話を発表し、高い評価を得るようになる。深田の不義に苦しんだ八穂はその後、深田作品の殆どが八穂の筆によったことを世間に公表した。一方久弥は不義から文壇を離れたが趣味の山登りをもとに、『日本百名山』で読売文学賞を受けて以降山岳作家として返り咲いた。

*深田久弥は昭和46年3月21日、韮崎の茅ケ岳1704mの山頂近くで、脳卒中のために急逝した。墓碑には「大聖寺に生まれ 茅ケ岳に逝く 読み 書き 歩いた 妻志げ」とあり、その妻も昭和55年自宅近くで輪禍により70才で他界した。北畠八穂は肝胆疾患のため、昭和57年に亡くなった。死後は桃の木の下に埋めて欲しいと希望した八穂だが、以後10年間内弟子の手で自宅で祀られた。

越岡講師は「代表作の『津軽の野づら』の中で主人公の女性が津軽の母親に送った文のなかで、当時ドイツからデモ・フライトに来た飛行船ツエッピリン号のことが書かれています。また『帰郷』ではイギリス人陶芸家バーナード・リーチのことを描写しています。我孫子に来たばかりの八穂が地元の人たちと飛行船を眺めたり、異人陶芸家を訪ねたりしていた生活ぶりが垣間見えます。」と話されて、解説を終えられました。

越岡講師に続いて、山岳集団白樺同人の高橋重氏は『日本百名山』に関して、次のように解説下さいました。
*我孫子には、中央気象台布佐気象送信所に勤めていた山岳小説家の新田次郎、大雪山で亡くなった女流登山家谷口けい、三浦雄一郎のトップガイド倉岡裕之さんも我孫子に居を構えている。

*深田久弥は「目ぼしい山にすべて登り、百名山を選んでみようと思いついたのは戦前だった」と『日本百名山』後記に書いている。『日本百名山』は登山家が書いた不朽の文学として、1965年1月、第16回読売文学賞=評論・伝記賞を受賞。選定については3つの基準、山の品格、山の歴史、山の個性を挙げている。

*しかし深田久弥が求めていたものは山頂からの眺め、混まない静かな山、ゆとりの登山…天候が悪ければ改めて出直す、山登りだった。植物群落の踏み荒しや裸地化・登山道の浸食など踏みつけによる直接の物理的自然破壊は求めていなかった。

*近年のオーバーユースによる排泄物については、特に問題が深刻。利尻岳と早池峰山は宿泊出来る小屋が無く、有料の携帯トイレの持ち込みを推奨し、登山口では回収BOXも置いている。

高橋講師は「『日本百名山』は、山旅の道しるべとして文化的魅力があり、活力の源にもなり、山から戻って読み返すと思い出も深まります。登山者が多くて短時間で登頂できるルートを避けて、交通機関が利用できない時期に、ゆったりと静かな別コースを探して楽しんでみてはいかがでしょうか・・・次世代の人々や、地球で生きて行く多くの動植物のために、美しく豊かな自然を残すことが私たちの務めということを忘れず、自然を慈しみ、大切にして、自分らしい山旅をしてゆきたいと思います。」と話されて解説を終えられました。

以下は参加頂いた皆さんからの、ご感想です。

*我孫子を訪れた多くの文人の紹介は、大変興味深かったです。北畠八穂との生活と二人の作家としての活動のお話はとても驚くべきもので、越岡さんのお話にすっかり引き込まれてしまいました。高橋氏の日本百名山の紹介も素晴らしい写真がいっぱいあって、たっぷり楽しんで拝聴しました。

*越岡先生は我孫子名所案内の講師として参加させて頂いたのが最初ですが、この時お孫さんと思われる男の子から「れいこさん」と呼ばれていたので印象が強くなった。市内のどの案内でも熱心で良く知っていて、「すごい人」と思っています。今回の講座は全く新しい知識であり、楽しく学ばせて頂きました。今後益々のご活躍を祈念しております。

*深田久弥さんは「日本百名山」でよく知っていましたが北畠八穂さんは初めて聞き、改めてお二人に興味がわいて楽しいお話でした。
2019/04/24のBlog
[ 16:48 ] [ ふれあい塾講座記録 ]
転機に立つEU、緊密化する日EU関係
元駐フランス日本大使、元内閣外政審議室長 平林 博氏

英国は、EU(欧州連合)からの離脱回答期限を6か月延長しました。英国世論は百花繚乱状態、政治は大きく揺れています。国際金融拠点シティーから欧州大陸への移転、外国企業の工場の閉鎖、操業の縮小決定が相次いでいます。
戦後の欧州の発展の原動力となったEUは、このBREXIT(英国離脱)のほか、格差の拡大や移民問題で揺れていますが、我が国との関係では、2月に発効した経済連携協定で大きな経済効果が見込まれます。
激動しつつある欧州の行く末を、外務省OBで駐フランス大使を含め、フランス、イタリア、ベルギーに5回、計12年余り勤務された平林 博氏に、以下のように解説頂きました。

*EU(欧州連合)は1991年12月オランダのマーストリヒトで開催された首脳会談で合意された、ヨーロッパ連合条約によって誕生した国際機構のひとつ。欧州経済共同体EEC、欧州石炭鉄鋼共同体ECSC、欧州原子力共同体EURATOM、欧州共同代ECから成り立っており、圏内の外交、安全保障、経済、使用通貨、社会の分野を統合することによって、域内の関税障害を取り払って自由貿易を実現させ、単一通貨による大きな経済圏を確立。2013年のクロアチア加入による第七次拡大によって、参加国は28か国となった。

*2019年はEUにとって、首脳が交代する節目の年である。欧州連合(EU)の主要な機関のひとつである「欧州議会」は、28の加盟国から直接選挙で選出された議員で構成され、世界で最も強力な権限を持つ立法機関の一つとも言われている。欧州議会選挙は5年に一度行われ、選挙結果はEUのみならず世界の政治や経済に大きな影響を与える。9回目となる今年の選挙は5/23のオランダから始まって、5/26に終了する選挙日程となっている。
選挙権の年齢や投票方法は統一されてはおらず、加盟国によって個別の欧州議会選挙法が定められている。選挙結果は翌日の5/27に発表され、新欧州議会(2019年から2024年)が招集されて次期欧州委員長が選出される予定。

*欧州連合(EU)が抱えている問題のひとつが、BREXIT。BRITAINという国名と、ENTRANCEの反対語であるEXIT=退去を繋いだ造語、英国の欧州連合からの離脱問題ブレグジットである。2016年6月23日に国民投票を行い、EUからの離脱賛成派が多数を占めた。離脱協定案は閣議では了承されたが、議会は3回にわたって否決した。4月10日には新たな提案を行い、離脱期限を10月30日まで延長して11月1日に「合意なき離脱」の可能性を示した。メイ首相は5月22日までに離脱協定の承認を得て成立させ、上述の欧州議会選挙には参加しない方針を目指している。「EUから離脱することで移民や難民を受け入れる義務がなくなり、雇用の回復が見込めること」や「EUから離脱することでEUへの遠慮が無くなり、大英帝国のプライドや自信が取り戻せること」が背景にある一方で、「EU貿易の縮小や外国企業の撤退や閉鎖による雇用の減少や地方の疲弊」が予測され、「金融街シティの地位の低下や混迷する決められない政治」などが地域の独立運動を再発火させる可能性もあり得る。

次の懸念がフランスの旧愛国戦線に由来する国民連合、単一通貨ユーロからの離脱を掲げるドイツのAlternative für Deutschland 通称AfDアーエフデー、イタリアの反移民政党である同盟、などなど圏内でのポピュリズムの台頭が挙げられる。

またアフリカ大陸などから流入する移民や難民問題に由来する、富める国が貧しい国を助ける負担金額への不満がある。
更に燃料税の削減や富に対する連帯税、最低賃金の引き上げやマクロン大統領の辞任を要求するフランスの「黄色いベスト運動」。難民の大量受け入れ問題や経済失速から、メルケル首相が与党キリスト教民主同盟の党首を退くことになったドイツ。この内政の不安定は、EU内部での指導力や存在感の低下をもたらす誘因となる。

*この流動化する欧州連合(EU)情勢は、アメリカ・ロシア・中国においても特徴的である。
トランプ大統領は米欧の軍事費負担を巡って、欧州各国に負担増を求めている。アメリカはすべからく公平にあつかわれるべきであり、ドイツは公平な負担をしていないと主張している。NATO加盟国はそれぞれの国の国内総生産の2%を軍事費に充てることになっているが、独をはじめとする幾つかの国は達成していない。また欧州は貿易問題で米国につけこんでいるとし、貿易面でもアメリカは欧州連合から不当に扱われていると主張している。

「ヨーロッパの穀倉地帯」と言われるウクライナは東西に分かれ、東側にはロシア系の人々、西側にはヨーロッパ系の人々が住んでいる。影響を強めたいロシアはクリミア半島を管轄下に収めたが、これに欧州連合は反発。しかし足元は結束しておらず、イタリアは対ロシアへの経済制裁の解除を模索している。

ロシアからバルト海を経由してドイツへ天然ガスを送る大プロジェクト「ノルド・ストリーム2」計画は、ロシアの欧州連合への政治的・経済的圧力を高めることになるとしてアメリカは反対している。欧州議会は政治的なプロジェクトであるとして反対決議をおこなったが、フランスやイタリアが賛成に回り事態は混迷している。仮にロシアが何らかの都合でパイプラインのバルブを閉めた場合、供給を受けていた国々の経済的、社会的、政治的破壊は計り知れない。

2013年の秋に習近平国家主席が、中国から中央アジアを通ってヨーロッパに至る「陸のシルクロード」、南シナ海からインド洋を通ってアフリカやヨーロッパを目指す「海のシルクロード」構想を公表した。所謂「一帯一路 One belt, One road」、中国が強力に推進する陸と海の経済圏構想である。イギリスやドイツ、フランスは警戒心が高いが、主要7カ国G7で初めてイタリアが参加に手を挙げて衝撃が走った。鉄道敷設や港湾掘削などの事業で、庇を貸して母屋を取られることにならないかの懸念が残る。

*EU(欧州連合)と日本の関係を見ると2018年7月17日に、5年間の交渉結果を踏まえて重要な進展となる戦略的パートナーシップ協定(Strategic Partnership Agreement=SPA)と、経済連携協定(Economic Partnership Agreement=EPA)という2つの重要な協定に署名した。日本とEUは多くの利益を共有しており、世界貿易機構WTOや主要7カ国G7、日・EUサミットを毎年開催して連携関係が確立している。SPAとEPAは相互が補完しあう協定であり、40の分野において具体的な恩恵関係を構築している。
機械や化学製品、電気機器や乗用車、自動車部品など日本産品のEUへの関税撤廃率は99%、繊維製品や皮製品、チーズやワインなどEU製品の日本への関税撤廃率は94%となっており、更なる恩恵の拡大が今後見込まれている。

以上、時間いっぱいまでの詳細なEU解説でした。EU欧州委員長は4/16に「離脱するもしないもイギリス次第」と述べており、決定はイギリスの意思に委ねられています。離脱するのか 離脱しないのか、世界情勢の中でいま最も熱いテーマだけに大勢のお客様にご参加頂き、フロアーからの質問も矢継ぎ早で関心の高い講座となりました。
2019/04/12のBlog
春の午後のジャズタイム ~サックスとギターの調べ~
テナーサックス:中江裕気氏 ギター&バンジョー:吉原聡氏

ソメイヨシノの満開は過ぎましたが、きょうは「春」を題材にしたジャズの名曲で心豊かに午後のひとときを過ごして頂く講座を開催しました。

演奏して下さったのは、中江裕気氏と吉原聡氏のお二人です。
テナーサックスの中江裕気さんは洗足学園大学のご卒業で、アムステルダムの音楽ホール「ビムハウス」や国内の「ブルーノート」などなど、様々な領域でご活躍中です。

ギターとバンジョーの吉原聡さんはボストンのバークリー音楽大学のご卒業で、ジャンルを問わない技巧的なマルチプレイヤーとしてご活躍中です。

「大雨の後は、さわやかなお天気になりました。まずはジャズのスタンダードから、常磐線ではないですが『A列車でいこう!』から始めます」と話されてコンサートが始まり、以下の曲が演奏されました。

1)Take The A Train
オハイオ出身のジャズピアニスト ビリー・ストレイホーンがデユーク・エリントンの依頼で、1939年に作曲してデユーク・エリントン楽団のテーマ曲となっている。

2)April in Paris
今のベラルーシ生まれのアメリカ人、ヴァーノン・デュークの1932年デビューのミュージカル「もっと速く歩け」の楽曲。スイングジャズのビッグバンド カウント・ベーシー楽団のテーマ曲でもある。

3)My Funny Valentine
ニューヨーク出身のリチャード・ロジャースとロレンツ・ハートが作曲し、ミュージカル
「ベイブス・イン・アームス」の劇中歌としてヒットした。

4)Un homme et une femme
1966年のフランス映画「男と女」の主題歌、ニース出身のイタリア系フランス人 フランシス・レイが作曲した。

5)I Got Rhythm
NYブルックリン出身のジョージ・ガーシュウィンが、1930年に発表したミュージカル
「ガール・クレイジー」の挿入曲。

6)Take Five
サンフランシスコ出身のアルトサックス奏者ポール・デスモンドが1959年に作曲した、
特徴ある5拍子のジャズワルツ。この5拍子が、曲名の由来となっている。

7)Up Jumped Spring
インディアナポリス出身のジャズトランペッター、フレディ・ハバードが1962年に作曲した美しいジャズワルツ。

8)バンジョーのソロby吉原聡氏
さくらさくら:作者不詳の日本古謡
大きな古時計:1876年コネチカット出身のヘンリー・クレイ・ワーク作曲のカントリー。

9)テナーサックスのソロby中江裕気氏
星に願いを:ソルトレイクシティ出身のリー・ハーラインが作曲した、ディズニー映画
「ピノキオ」の主題曲。

10)Spain
1972年にマサチューセッツ出身のチック・コリアが作曲したジャズの楽曲で、世界中の演奏家にカバーされている。きょうはサックスとギターの掛け合いで演奏。

11)さくら
友人の結婚式をモチーフに森山直太朗が2003年に作曲、このシングルでブレイクした。サックスがメロディを奏でて、参加者がみんなで歌った。

12)When The Saints Go Marching In
黒人霊歌「聖者の行進」は、ディキシーの定番。

お二人の軽妙なやり取り、解説を交えた絶妙な演奏に、90名近くのお客様は<二人オーケストラの世界>を堪能されました。