非正規でも育休が可能に/厚労省がパンフレット

派遣やパートで働く人も育休を——。
「有期契約」で働く女性の育休取得を推進するためのパンフレットが厚生労働省から初めて発行された。企業向けだが、出産を考える女性にも参考になる。
有期で働く人のうち、育休を取れるのは、「1年以上雇用されている」「子の1歳の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれる」など、一定要件を満たす必要がある。

パンフレットでは、こうした内容や利用手続きの流れなどがコンパクトにまとまっていて読みやすい。厚労省のホームページ上で公開している。詳細な「育児休業取得推進マニュアル」も初めて作成。いずれも企業向けだが、出産を考える女性にも役立ちそうだ。
「育児・介護休業法」は1992年に施行されたが、改正され2005年からパートやアルバイト、派遣、契約社員といった有期契約労働者も取得可能に。

しかし、取得は進んでいない。雇用保険加入者が育休を取ると育児休業給付金が出るが、厚労省によると10年度の初回受給者約20万6000人のうち、有期で働く女性は約7300人で全体の3・6%。働く女性の5割は非正規労働者だ。出産を終えた女性がパートなどに多いことや、妊娠を機に退職を希望する人が一定数いることを差し引いても取得者は少ない。
取得が進まない理由について厚労省の担当者は、「雇用する側もされる側も『非正規なら育休は無理』との思い込みがある」と指摘。女性本人だけでなく、直属の上司にあたる管理者も、法改正の内容を知らない場合があるという。
http://www.yomiuri.co.jp/job/news/20110816-OYT8T00556.htm

パンフレット:子育てしながら働き続けられる職場づくりのために
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/pdf/ikuji_h23_3.pdf

有期契約労働者の育児休業取得推進マニュアル
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/ryouritu/yuukikeiyaku.html