西日本豪雨災害 活動報告(第8報)

20180714真備矢掛井原での活動報告

連休1日目、NVNADでは、岡山県、京都府と分かれて活動しました。岡山県では、NVNADにご協力頂いているボランティアのご夫妻、大阪大学からは教員2名、学生さん6名、そして、NVNADスタッフの合計11名で活動しました。また、熊本でも活動されている北海道の方も合流して下さいました。資機材は、西宮市社会福祉協議会のご厚意でお借りして持参しました。岡山県での活動を報告します。
今回は2つの目的をもって、倉敷市および周辺地域を訪れました。まずは、前回訪れた真備町で片付けをお手伝いすることです。もう1つは、ボランティアが集中する真備町に対し、周囲にはお手伝いが足りていない地域があると思われましたので、訪問してお話を伺って、できることをさせていただくことでした。そこで、真備町で活動するグループと、周辺地域をまわるグループに分かれて活動しました。周辺地域をまわったグループから活動を報告します。
まず、倉敷市災害ボランティアセンターを訪問しました。センター長にご挨拶を申し上げました。これまでの災害現場で知り合っていた方々がおられましたので、運営についてお話を伺いました。ニーズはあちらこちらにありますから、特定のニーズとマッチングするのではなく、地域を絞って「面的」に活動していく段階。そこで、倉敷市郊外に集まった1000人近いボランティアをバスで真備町に送り、到着したボランティアを受け付ける現地の拠点を作って対応されていました。センター長の秘書役を担うボランティアさんがいて超多忙な激務を支えておられたのは特徴的でした。

次に、倉敷市の隣の矢掛町に行きました。災害ボランティアセンターでは、把握しているニーズとボランティア活動とがバランスがとれているということでした。しかし、災害ボランティアセンターですべてのニーズを把握しているわけではないと仰っていました。お話を伺ったあと、被害の大きかった中川地区を訪問しました。日妻公民館前にはテントが張られ、住民の方々が話をされていました。そこへ「ボランティアに来ました」とお伝えすると、「おぉボランティアさんか。お〜い、ボランティアさんが来てくれたよ」と大きな声で皆さんに伝わりました。早速、町内会長が出てこられ、被害の様子を撮った大量の写真を並べて、「これだけ大きな被害があった。あそこに見える地区が完全に水に浸かった。本当に大変。でも、誰にも知られてない。報道がないから・・・そして、ボランティアも来てくれない。地域の皆で助け合ってる」ということでした。NVNADをずっと支援して下さっているフェリシモさんの有志の皆さんから届けていただいた物資を持参していましたので、見て頂いて必要な物をお渡しし、また、さらに必要な物については相談をさせていただきました。

最後に、広島県に接する井原市の災害ボランティアセンターを訪問しました。大きな被害の出た地域に絞って、地元の消防団と災害ボランティアが一緒になって活動しているとのことでした。川に沿った道路や橋が壊れていたり、土砂崩れがあったりと、被害がまだまだ残る地域がありました。
このように、地域で助け合いつつも、ボランティアが来てくれないと嘆かれている地域があります。NVNADでは、そういうお声にお応えしたいと思います。また、真備町のように家の片付けを続けていると地域の方々と関係が生まれてきます。NVNADでは、これからも地域の方々とじっくりとお話をしながら活動を継続していきたいと考えています。