西日本豪雨災害 活動報告(第18報)

20180815真備矢掛での活動報告

お盆に真備・矢掛を訪問してきました。今回は、大阪大学大学院人間科学研究科のモハーチ先生と渥美研究室の宮前君と3人でした。真備町の仮設住宅建設予定地を訪問しましたので、ここではその様子を報告します。
倉敷市真備町では、みなし仮設への入居とともに、5か所200戸に応急仮設住宅(建設型)を計画され、8月5日までの申し込み、8月10日結果発表、9月中に入居という流れが進んでいます。報道もありますように、まだまだ絶対数が不足しているように思いますので、今後も増えていくかと思います。NVNADでは、戸別訪問や集会所でのお茶会などの交流活動など、継続支援が本当にしっかりとできるかどうか、慎重に検討を重ねているところですが、まずは、5か所の様子を見ておきたいと思いました。今回は、皆さまがお盆を静かに過ごそうとされている中でしたので、建設予定地をまわって、場所や周囲の様子を確認してきました。

真備総合公園の「真備総団地」(80戸)と二万小学校のとなりの「二万団地」(25戸)は、プレハブでの建設で、杭が打たれ、重機も入って、作業が急ピッチで進んでいました。暑い中、警備に当たっておられた女性にお話を伺いました。「9月10日ぐらいに完成かなぁと聞いている」とのことでした。薗小学校となりの「みその団地」では、木造25戸の建設が進んでいました。今後の交流のために下見に来たボランティアですと告げると、工事関係者が親切に応対して下さいました。「地元の木材、地元の工務店で作っている。こうして地元が動くことでみんな元気になるのでは」、「もちろん、集会所(談話室)もあります。お住みになる方のコミュニケーションの場として大切ですから」と話して下さいました。

また、図面も見せていただきましたところ、各地でなかなか実現してこなかった向かい合わせの構造(玄関を空けると、お向かいの玄関がある)になっていました。「実はね、熊本とか経験された所の方々からアドバイスをもらってるんです。私たちは初めてでよくわからないまま急いでいますが、先輩達から貴重なアドバイスをもらえて本当に助かっています」「やっぱりね、玄関を空けたらお向かいさんというのは見守りでいいですよ。もちろん、嫌な人もいるでしょうけど・・・」とのことでした。ここの隣では、川辺小学校の臨時校舎の基礎工事も進んでいました。岡田小学校近くと聞いて行ってみると、岡田小学校避難所で警備にあたられていた方が、「あぁ、仮設はここじゃなくて、幼稚園の方。昨日から作ってるよ。早く入れるといいねぇ」と話して下さいました。幼稚園に隣接する場所には、20戸の木造(岡田団地)が建設中でした。

最後に、船穂町柳井原のヤンマー研究所向かいに行くと、2つのトレーラーハウスがモデルハウスとしておかれ、その後方で基礎工事が進んでいました。トレーラーハウスは50戸の予定だそうです。お盆にもかかわらず、暑い中汗だくになって工事や警備に携わっておられる皆さんが、真備の方々を心配しつつ、少しでも現状を改善しようと、すがすがしい笑顔で語って下さるお姿がとても印象的でした。9月中には入居が完了するといいます。そこからまた新たな2年(あるいはそれ以上)の生活が始まっていきます。NVNADでは、仮設へと移られる方々、また、まだ決められないと仰る方々にしっかりと向き合っていきたいと考えております。