気温10度と昨日より5度くらい上昇で、晴れている大阪です。
三寒四温で少しずつ春に近づいていくでしょうか。

本日、HP2に 小説 老前整理 わくわく片付け講座 №9 開かずの押し入れ をアップしました。

この「開かずの押し入れ」は100%フィクションです。面白おかしく書いたつもり。

次の、東京新聞のコラムに書いた「開かずの扉」は実例です。現実は小説と違います。
こちらは数年前に私が朝日放送の夕方の報道番組の取材で訪れたお宅の話です。

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開かずの扉

 お宅に「開かずの間」はありますか。「開かずの間」というのは何らかの理由で普段は開けることを禁じられていたり、特別の場合以外は使用を禁じられている部屋のことです。

 さて先日、H夫妻のマンションにうかがうと「開かずの間」ならぬ「開かずの扉」が4つありました。この場合の「開かずの扉」は開けられない扉のことです。

第1の扉は洋服たんすですが、前に2組の布団がどんと積み上げてあります。だから洋服を出すときは、布団を移動するか、夜布団を敷いた後になります。

第2の扉は別の部屋で整理たんすの前には成人した娘さんが使っていた学習机が置いてあります。机は布団と違い、動かすのが大変なので整理たんすは開けられません。

第3の扉は食器棚です。この食器棚が古いもので幅が2.4メートルもあり食器棚の端のほうに古いオーディオラックが置いてあり食器棚の下の扉が2つ開きません。

そして最後が第4の扉です。この扉はふすま1枚の大きさの収納庫で、リビングからも近く非常に使いやすい場所にあるのですが、この前には電話台があります。

ここは2年前に亡くなったお姑さんが管理していたそうで、Hさんには何が入っているかわからないとのことでした。そこで扉を開けて中を見ると、消費期限の切れた食料品やもらい物の食器や日用品がたくさん出てきましたが残念ながら使えそうなものはありませんでした。

このようなもののために一番良い収納スペースを無駄にしていたのです。もったいないですね。慣れると当たり前になって、気がつかないこともあります。お宅に「開かずの扉」があれば開けることからはじめてみてください。

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2013年10月16日 東京新聞 「坂岡洋子の1,2の老前整理」より このコラムは拙著『転ばぬ先の老前整理』に掲載しました。イラストは、なかだえり氏

小説は私の妄想ですが、お宅にコラムのような「開かずの扉」が1つでもありませんか。
まずは「開かずの扉」を開けてみましょう!