江戸時代の武家の参詣

日 時 平成29年2月2日(木)13時30分〜15時
 神社のご利益は一般的には商売繁盛や五穀豊穣ですが、
この神社に何故か武家が参詣することがありました。
 今回は西宮神社を例にあげられたお話しです。
 武家の参詣は、①地元藩主(今回の場合は尼崎藩主)
②幕府の役人、③参勤交代の諸大名等が該当いたします。
 まず①の場合の目的は主として領内視察(兵庫巡見)時の
休憩を兼ねた参詣です。
 その他、藩主の息女らの芝居見物のついでということもあったようです。
 ②の場合は主として巡見ということで、幕府の巡見使や大阪町奉行が参詣されたようですが、稀に大阪城代・京都町奉行・勘定奉行・幕府御典医等の名も見えます。
 ちなみに、大阪町奉行の管轄範囲は当時の摂津・播磨・河内等です。(西宮神社は摂津に属する)
 そして③の場合は、九州(肥後熊本藩主、豊前小倉藩主等)、中国(長門萩藩主、安芸広島藩主等)、四国(伊予松山藩主)、近隣(播磨姫路藩主、播磨明石藩主等)の西国諸大名が参勤交代時に立ち寄ったものです。
 ただし大名は本人ではなく、家臣に代参させるのが一般的だったとか。
 また、これらの参詣時の神社側の対応は、周辺をきれいに掃除するのはもちろんのこと、その装束等は参詣者の身分や神社内の身分によって異なったとのことでした。