公開リハーサルを観る

日 時 平成30年7月17日(火)14時〜17時
 兵庫県立芸術文化センターで今月上演されるドイツオペラ
「魔弾の射手」の公開リハーサル・ゲネプロ(ゲネラルプローベ
=総稽古)を観る機会に恵まれました。
 ゲネプロとは文字どうり本番と同様に進行する舞台稽古の
総仕上げのことで、開演前のアナウンスに始まり、舞台転換は
もとより衣裳・かつら・メイク・照明・音響・演技・演奏からカーテ
ンコールに至るまで全てを行うものです。
 リハーサルに先立ち、マエストロよりオペラやその時代背景等についてプレトークがありました。
 イタリアオペラが全盛期の頃、ウエーバーが発表したこのオペラは大成功で、それはアリアやアンサンブルからオーケストラまで全てにおいてバランスが取れていた作品だったということでしょう。
 舞台は30年戦争の直後のボヘミアの森です。
 30年戦争は、ただ単にプロテスタントとカトリックの宗教戦争のみにあらず、庶民と貴族社会との戦いでもありました。
 この戦争により庶民は信仰の自由を得たものの、元の生活に戻るのに100年を要した由です。
 主人公・マックスは絶不調から成長する過程を演じ、ヒロイン・アガーテは純真なドイツ娘として登場し、一服の清涼剤としてアガーテの従妹・エンビエンが配されています。
 悪魔として登場するザミエルの悪と30年戦争の悪は、観客の胸にどう響くのでしょうか。