万葉の言葉と心

日 時 2019年2月8日(金)13時30分〜15時
 紀貫之は「やまと言葉は、人の心を種とし、よろづの言の葉
とぞなれりけり。」と言いました。(古今和歌集仮名序)
 万葉集を教材に、その言葉と心の解説を受けてきました。
 前半は①万葉人の心、後半は②よろづの言の葉、と題して
例をあげて説明くださいました。
 万葉の時代は「カナ」がまだなく全て漢字で表しているとかで
①の代表作である柿本人麻呂の歌は「淡海乃海夕浪千鳥汝鳴
者情毛思努尓古所念」とあり、これは「あふみの海 夕波千鳥 汝が鳴けば 心もしのに いにしへ思ほゆ」(琵琶湖の夕方の湖面で千鳥が鳴いているのを聞けば、壬申の乱で亡んだ大津宮を思い、しょんぼりとしてしまう。)です。
 もうひとつは額田王の「三輪山を しかも隠すか 雲だにも 心あらなも 隠さふべしや」と雲にも人の心を持ってほしいと願望しています。(写真は、三輪山)
 また②の代表作としましてご紹介くださいましたのは、山上憶良の歌で「しろかねも くかねも 玉も何せむに 勝れる宝 子にしかめやも」(子供という宝に比べれば、金や銀や宝石などなんになろう。)です。
 その次は、遣唐使となったひとり息子の母の歌で「旅人の 宿りせむ野に 霜降らば あが子羽ぐくめ 天の鶴群」をご紹介くださいました。
 万葉集には4500以上の歌がありますが、そのほとんどが前向きで創造的なものが多い由でした。