色あせぬ衝撃

日 時 2020年8月1日(土)14時〜15時30分
 音楽史上に燦然と輝くベートーヴェンの第5交響曲「運命」
についてのお話しがありました。
 「ジャジャジャジャーン・・・」で始まるモチーフを指して、彼は
シンドラ(弟子)に「運命はかく戸をたたく・・・(運命はこのよう
にやって来るのだ)」と説明したとか。
 ベ−トーヴェンは1770年にドイツのボンに生まれました。
 ボンの領主はケルン大司教を兼ねた選帝侯であり、代々
音楽を愛し、最盛期には50人以上も宮廷楽師を抱えていた由。
 ベートーヴェンが仕えた選帝侯はマクシミリアン・フランツ(マリアテレジアの末子で、皇帝ヨーゼフ2世の弟)で、やはり音楽好きな啓蒙君主であったようです。
 ベートーヴェンは1785年にボン宮廷のオルガニストとなり、1792年にはオーストリアのウィーンに出て、ハイドンの弟子になっています。
 本題の「運命」は1808年に第6番「田園」共々、アン・デア・ウィーン劇場で初演されました。
 有名な第1楽章はソナタ形式(提示部〜展開部〜再現部〜終結部)で作曲されており、運命動機のみで衝撃的な曲風となっているのはご承知のとおりです。
 ただ実は第4楽章もソナタ形式で作曲されており、内容は短調から長調へ、暗闇から光明へ、闘争から勝利へ、苦悩から歓喜へ・・・と交響理念が込められているとのことでした。