ターミナル期に入った利用者さんのおられる施設。
スタッフの皆さんは利用者さん、そしてご家族が穏やかな気持ちで
過ごしていただけるよう細心の注意をはらっておられます。

その中でお部屋の香りに工夫はできないかなとのご相談をうけました。
私が父と母を看取ったときも
死を目前にして病室に独特の匂いを感じました。
家族としては死が近いことが判っていても
とても辛いものです。

施設の皆さんのお好きな香りは
よく知っている香り。
オレンジやグレープフルーツ、柚子です。
(ハーブ系やお花は人工的なものに慣れておられて精油の香りは違うようです)

でもそういう香りは
亡くなったあと辛い思い出に繋がる香りになってしまうよ
とご指摘も受けました。

よく知っている大好きな香りが
使い方によっては悲しい香りに変わってしまう。

アロマで何かできないかな・・・と施設の方に思っていただけるのは
嬉しいことですが、本当に良い結果がうまれるかは難しいことです。

情報がいっぱいあって香りのある生活がお洒落に紹介されて
アロマがいろんな場面で利用されてても
自分や家族以外に使用することは難しいものだなと思いました。