子供は面白い!子供は素直だからこそ対話をすると本当に面白いと感じる。

昨日の加美スクールでも対話を通して色々考える機会が増えたけど、今日はさらに面白い対話が出来ました。

『みんなはどんな人をうまいと思うの?』と質問。

『相手を抜いたり出来る人』と答えるので、

『どうやって抜くの?』と質問すると、

『うまく・・・・』と回答(笑)

『また戻ったよ(笑) じゃあリフティングでうまい人ってどんなの?』と質問。

『色々な技が出来たりする人』と回答。

『どんな人が色々なざわが出来ると思う?』と質問。

『うまい人(笑)』となりました(笑)

エンドレスになるような問答ですが・・・。

要するに『そういう事をきちんと考える事がない』のです。

だから答えられないし、もっと言えば『だからうまくなれない』のだと思っています。

みんなの悪い習慣としては『場に行けばうまくなれる。知らない間にうまくなっている』という錯覚をしているのです。

そうではなく、うまくなったという経緯を辿ると必ず『自分で考えて、自分で行動をした』先にあるのです。この基本の考えからまだ整っていないという状況をまず把握させてもらいました。

その上でようやく出た答えが『ボールを大切に扱う』事です。そうなんです!うまい人ってボールが足元から離れない・・・ボールと友達って言葉があるような感じ。体をうまく使えて、柔らかく使えて、ボールが離れない訳です。そうなる為にはボール(道具)を大切に出来ない人間が始まらないよ、って事でスクール前に好き放題に、バラバラに、めちゃくちゃに(笑)、置いた荷物から整頓し、開始しました。

ボールを大切にするんだよ!
笑顔でボールを迎えてあげて!
ボールに嫌われたらいけないよ!

そういう声掛けをしていきます。子供がトレーニングをする際に、『ヘラヘラするな!』なんて言う大人も見かけますが、それは逆効果なんだと知りました。もちろん何もかも、とは言いません。歯を食いしばるトレーニングだってあるはずです。でも、『うまくなる』時と言うのは心に余裕があり、自分を分析出来る状態じゃないと出来ない事が分かったのです。失敗をする時にも、『今のはこうだったな・・』って自己分析出来るような状態だとうまくなっていくものです。また分からない事を聞ける事も大事。

西脇スクールは多方面から集まってくれている事もあって、この場でしか一緒にやらない友達とやっています。当然その事が遠慮の原因でもあるのでしょうが、その遠慮こそが『実力』とも言える部分。みんなが同じように、同じタイミングでやりなさい、は絶対に要求しません。ですが、せっかく集まっている者同士で教えあうとか、刺激を与える、もらう事をしない限り集団は前へ進みません。

今、自分はこの西脇スクールでのみんなを本当に長い目で見守っています。

形だけ整えて『あれをやりなさい、これをやりなさい』ではなく『どうなりたい?どういう事をやりたい?』という事を探りながら『これをやってみよう!』というチャレンジを含めたものをやってほしいからです。そういう前向きな気持ちが出てこないと何をしても、やらせても、意味がなくなってしまう事を知っているのです。

これは全スクール共通してやっていく事です。みんながいるという事をどのように使えるのか?今日から小学1年生の楓真くんが昨年の年長さんの時から久しぶりの参加!!うれしい事です。

この年代の『一年』は大きく、しばらく見ないうちに幼稚園から小学生へと上がった事で楓真くん自身に変化がありました。

『口が悪くなった』という表現をされるであろう楓真くん。今日はコーチに対しても何度も『ばか!』と言いました。

『ん???』と思いました。もちろん正しい言葉とは言えません。でも、昨年は出てこなかった言葉だったし、良くも悪くも『言葉が増えてきた』という成果の一つなんですね。ですが、使い方を間違えば言葉というものは暴力に近いものにもなります。元気なぐらいがちょうどいい・・・なんて言い方で悪いものを肯定するのはちょっと違うので、本当に冷静に、『あれ?今なんて言った?』と聞くと、

悪い言葉である事は分かっているようで、

『何も言うてへん!』と言うので、

『そんな事ないよ。しっかりコーチには聞こえたよ』と言うと、

『忘れた』と言いました。(この時点で悪い自覚は相当あったようです)

『いや、楓真くんはそんな簡単に忘れない子だよ!』って言うと、

『ばか・・・』と言ってくれました。

『だよね?そういう言葉を学校や家でも使ってるの?』と聞くと、

『うん・・・』と言いました。子供ながらに周りの環境で色々喧嘩もあるだろうし覚えるんでしょうね!

『そうか〜。でも、その言葉をお父さんやお母さんが聞いたらどうだろうね?楓真くんも言われてうれしい言葉かな?』と聞くと、

『いや・・・うれしくない。』と言うので、

『だったら使わないようにしようか?出来るかな?』と聞くと、

『うん。もう言わない。』と約束してくれました!もちろん完璧ではないでしょう。成長真っ盛りの今ですから、また感情のスイッチが入る時だってあるとは思います。それでも、知らなかった事を覚えて使う時ですから間違える事も多いですし、それが間違いだと分かるようにさせていくのが大人だと思っています。

最後にスクール生みんなにも言葉やしゃべる、話す事の大切さを伝えました。このスクールはまだお互いに遠慮があって、照れがあって、だからたくさんの時間を損しているよって事を伝えました。

子供は日々、こうした経験を経て成長していくものです!それを冷静に諭せるようになった事が自身の成長でもあります。目の前の子供を前に、『先の姿』をイメージしながら話せるようになりました。慌てずに、ゆっくりと。

この地域の子供達のペースをゆっくり変えていきたいと思います。無理やり全力で走らされて何も見えていない、分かっていないこの状況を地道に変えていきたいと思います。そんな子供達にしてしまった自分の要因もあると自覚しているので、すぐに変わるなんて思っていないけど、大切な事をゆっくり伝えていきたいと思います。

子供が多くを教えてくれます。知らなかった事を覚えるという事は『使いたい』って気持ちになるのも分かります。でも、正しい事と正しくない事の線引きをしながら『意味を伝える大人』になりたいと思います!

まだスクールとして一歩も進んでいません(泣) ですが、大切に大切に、一歩の準備である足を前に出そうとしてくれている・・・・そんな西脇スクールです♪がんばります!