雨の日は・・・多可こころねさん♪

自分が好きな詩人である『相田みつをさん』の言葉です。

『雨の日は雨の中を 風の日には風の中を』

この言葉、好きなんですがなかなか本心では受け入れられない・・・。大人になると余計に、です。晴れの日が基準(当たり前)になり、雨の日は悪い日と勝手に解釈してしまいます。そんな自分が最近、子供と一緒にサッカーをやっている中で風が強い日、グランド状況が良くない時、体育館の時、など条件が様々な中でやっている事に対して『どこでも同じように出来る、どこでも同じように考えられるようになりたいな〜』とずっと思っていました。

そんな時に自分は昨年見学で一度お世話になった『多可こころねさん』を思い出し、卒業された保護者の方にも『雨の日はまた面白いですよ!』と聞いていたので、是非雨の日に参加をしたいと思っていました。

昨日、レインコートを購入しに近所のスーパーに足を運びましたが、そこでも面白かったのは『レインコートありますか?』とまず聞かないと分からないぐらい端っこにあった事(それだけニーズが少ないという事)。店員さんに案内してもらい『ちょっとこんな状態ですが・・・』と言われて手に取ると見事にホコリをかぶっていました(笑) それだけ大人になってから購入される事がなくなったし、わざわざ雨で外にお出かけ?がなくなっているのでしょうね。そんな感覚からのスタートでした!!

今日の活動拠点はなか・やちよの森公園だったので、自分がほぼ毎日トレーニングしている場所でもあり、庭みたいなものでした♪

最初朝に到着した時でも、すでに雨は降っていて『やっぱりやだな〜・・・』って気持ちが心の中にしっかりと残っていました。。。そんな状態ではあったのですが、みんなと挨拶をしてから活動をスタート!!まずは小屋の中でドングリや木の実を使って『ドングリ独楽』を作る作業から開始♪

自分も一緒にやりながら、引率をされている先生方とも色々話を聞かせてもらいました。自分がこの場所へ参加させてもらった経緯だったり、皆さんの先生としての立場の話や親としての立場の話など。本当に中身のある、『綺麗事』や『理想』じゃなくて『自分の現実と理想の間で起きている葛藤や苦悩』について色々聞かせていただきました。本当に心に響くものが多く、自分が子供達とどう向き合っていくべきか?のヒントもたくさんありました。

この場所は前回もそうですが『自然のまま』という最大の特徴があります!!

当たり前に行い、当たり前に起きる事に対して当たり前に対処をしていく。そこに『大人目線』とか『大人基準』というものが入りません。今日も帯同されていた保護者の方の子供に対する声掛けを聞いていても『すごい・・・』って感心するものばかり。

焦って手を貸す、アイデアを貸す、ひどいと答えまで貸す、という事をやりがちな状況の中で子供の考えをひたすら待てる『余裕』がとても素晴らしいと感じました。

『どうする?どうしたい?』と常に子供の意見を待てる。活動の中で、何度も何度もこのような話を色々な方々とさせてもらえたのですが『子供主体』というものが見事に表現されていました。中でも一番強烈なインパクトを多可こころねさんの代表である畑田さんの言葉にありましたが、

『ここでは、正しくよりも優しくをモットーにやっています!!』

って言葉の重さと深さ。感動ものでした!!鳥肌が立ちました(笑)

木のおもちゃがいっぱいある室内の遊び場所もあったりして楽しかったのですが、自分も自分の大人のブレーキを外そうと考えて、『よ〜〜し!!もうベタベタになろうがどうでもいいや!!』って開き直ったのと同時に、子供達はそれを悟ったかのように近くに寄って来てくれてそこから延々と続く、『人間電車』が始まりました(笑) コーチの背中におんぶしてあづま屋からあづま屋まで運ぶ遊び。

どんどん子供も多くなってくると当然1人で全員は乗せられません。かと言って誰かだけに肩入れも出来ません。贔屓も出来ません。全てのニーズに無理に応えると体も持ちません(笑) そこで考えて提案しました!

『コーチにジャンケンをして勝ったら乗せてあげるよ!』って。そこから子供達のルールが段々応用されて、『連続で勝ったら遠くまで乗せて!』というルール。それが通ると『3連続なら・・・』というのが加わりました(笑) 負ければ地獄だったのですがルールというものが遊びに加わり、順番も待てるマナーも存在したのでとても楽しくやれました。当然運び屋の自分は雨に打たれてベッタベタ(笑)

でも・・・・『夢中』でした!!

楽しませたい!って気持ちもあったけど『一緒に雨を楽しみたい!』って気持ちが自分を夢中にさせたので気がついたら1時間近く走っていました(笑) 普通では出来ません。でも、夢中になって子供達と、この状況、雨だからこそ!!って思いついた遊び。雨だから起きた遊びをやれました。

最初の段階でも『雨はやっぱりな〜・・・』ってマイナス気味だった気持ちも、すっかり『雨って最高だね〜!!』って着替えながら、ベタベタになりながら、笑いながら、子供と対話している自分は何か大切なものに気付かされたと思います。子供に寄り添う。自然に寄り添う。今日はコーチという立場じゃないから、同化(一緒になれる)事の価値も堪能出来ました。

聞いてほしい気持ち、話したい気持ち、遊んでほしい、分かってほしい、放っておいてほしい、優しくしてほしい、何度もしてほしい・・・

そんな子供の気持ちが少しだけ理解出来たと思います。自分の中の『大人・コーチ』って肩書きを捨てる事で随分と獲得出来るものがあると再認識出来ました。

雨の日には雨の中を・・・・
風の日には風の中を・・・・

ありのまま。流れのまま。

楽しむ事、決める事はいつだって『自分』である事。

それをさせられる、見守れる大人に。。。

多可こころねさん!本日も本当に貴重な体験を快くさせてくださってありがとうございました(礼)