緑の豆サラダ…自然の甘み、行楽の供

緑の豆サラダ…自然の甘み、行楽の供2014年05月24日 08時30分

 新緑の美しい季節。食事でも緑の野菜をたっぷり取りたい。

 料理研究家の塩山奈央さんの「緑の豆サラダ」は、旬の豆をゆで、アンチョビー入りの手作りドレッシングで食べる。行楽にもワインのお供にもよさそうだ。

 「サラダは食卓に欠かせない料理」という塩山さん。今回は、旬を迎えたソラマメやグリーンピース、スナップエンドウをゆでてサラダにした。「葉物のサラダもよく食べますが、豆は食べ応えがあって、腹持ちもよいのがうれしい」

 サラダのドレッシングはもっぱら市販品という人も多いだろう。塩山さんは、「基本の作り方さえ知っておけば、簡単に応用もできる。むしろ手軽に様々な味が楽しめますよ」と、手作りを勧める。

 基本的なドレッシングとして、塩山さんはレモンの搾り汁、オリーブ油と塩を混ぜ、甘みにハチミツを加える。これにマスタードやニンニクのすり下ろしなどを入れて味に変化をつける。今回は「豆に合うようコクを出す」ため、アンチョビーのみじん切りと粉チーズも加えた。

 パルメザンチーズは、塊をすり下ろし、レモン汁は生のレモンを搾る。「よりフレッシュで、味わい深いドレッシングになります」

 サラダをおいしく作るには、野菜の水気をしっかり切ること。水気を切った豆とゆでエビを、ドレッシングとよく混ぜ合わせる。

アンチョビーの程よい塩気とチーズの風味が、グリーンピースやソラマメの自然な甘さを引き立てる。スナップエンドウの歯ごたえもいい。「パスタとあえてもおいしいですよ」と塩山さん。

 火を通した食材のサラダなので、行楽にも持って行きやすい。おしゃれなサラダで気分が華やぐ。冷えた白ワインがあれば完璧だ。(生活部 小坂佳子)

 ■材料=4人分

グリーンピース(正味)100g

ソラマメ(同)100g

スナップエンドウ100g

ゆでエビ100g

 【ドレッシング】

アンチョビーみじん切り 大さじ1/2杯

パルメザンチーズ(すり下ろしたもの) 同2杯

レモンの搾り汁 同1/2杯

オリーブ油 同2杯

マスタード 同1/2杯

ハチミツ 小さじ1杯弱

ニンニクすりおろし 少々

塩 ひとつまみ

 ■作り方

《1》 グリーンピースはさやから出し、2〜3分ゆでる。鍋を火からおろし、ゆで汁につけたまま冷ます。

《2》 ソラマメはゆでて、薄皮をむいておく。スナップエンドウは筋を取り、歯ごたえよくゆでて、食べやすい大きさに切る。

《3》 エビは殻をむき、食べやすい大きさに切る。

《4》 パルメザンチーズなどドレッシングの材料をよく混ぜる。グリーンピースの水気を切り、〈2〉、〈3〉と一緒にボウルに入れ、ドレッシングと混ぜ合わせる。


便利な「ソースパン」

 塩山さんはグリーンピースをゆでるのに、小さな「ソースパン」を使った。フランス料理のソースを作る時に使う鍋だが、「少量の食材をゆでたり、離乳食を作ったりするのに便利」という。

 東京都台東区の調理器具専門店で購入した直径9cmと12.5cmのものを愛用している。「見た目の格好よさも気に入っています」

塩山奈央さん(料理研究家)

 ドレッシングは程よい酸味が味の決め手。今回はレモン汁を使ったが、塩山さんは酢もよく使う。「おいしいお酢を使うと、ドレッシングの味がグンとよくなります」

 塩山さんが気に入って使っているのは、福井や京都の醸造元が作る米酢。「発酵臭のする、深みのある味わいが特徴です。

これさえあれば酢の物も、とても上手に作れます」。香りなど好みもあるので、「自分の舌に合う酢を探してみて」と話す。