[読売ロコモ予防フォーラム](3)強い足腰、食から…主食・主菜・副菜きちんと

[読売ロコモ予防フォーラム](3)強い足腰、食から…主食・主菜・副菜きちんと

パネルディスカッション

(3)強い足腰、食から…主食・主菜・副菜きちんと

 ◇ 新開しんかい省しょう二じ 氏

 日本人35万人の体格指数(BMI)と死亡率の関係を、10年以上にわたって追跡した調査では、BMIが21〜29の人は死亡率が低く、30以上の肥満の人は1.3倍、19未満のやせ形の人が1.5倍程度、死亡率が高いという結果でした。

 65歳以上では、死亡率が高くなる21未満の人は約2割。5人に1人がやせていることを知っておいてください。

 ロコモ対策で重要なのは、骨と筋肉の健康です。骨に必要な栄養素はカルシウム、たんぱく質、ビタミンC、D、Kなど。筋肉にはたんぱく質、ビタミンC、K、亜鉛や葉酸などです。5大栄養素を毎日バランスよく取り、そこにロコモ予防に必要な栄養素が過不足なくあることが大切です。

 具体的にどうするのか。二つ方法があります。

 一つは、1食単位で、主食(炭水化物)、主菜(たんぱく質)、副菜(野菜、きのこ類など)の3種類を整えて取ることです。

 もう一つは、1週間単位で、多様な食品を取ることです。肉、魚介類、緑黄色野菜、果物など「10の食品群」を、毎日取れば1点とし、点数が高いといいという考え方です。

65歳の高齢者への調査では、平均は5〜6点で、6点以上だと骨や筋肉を含む生命維持に必要な栄養素が取れるとされます。

 1日に食べる量も重要です。肉や魚などは片手にのる程度、油は大さじ1杯、ご飯は1日3杯、火を通していない野菜は3皿以上、などです。和食や洋食の組み合わせを考え、食卓に生かしてください。