東大寺・二月堂「お水取り」参観


京阪地方では、「春はお水取りから」といわれ、広く親しまれている。
期間は、2月20日〜3月14日で、2月中は別火といって支度期間で、3月から本行となり、「お松明(たいまつ)」は、本行中、毎日あげられる。

◇参観日程
・日時:3月10日(金)午後2時〜8時
・コース:近鉄奈良駅(行基像前)(14時集合)−興福寺−奈良県庁屋上−戒壇院・別火坊−大仏殿入堂−二月堂・上堂−舞台下へ移動待機ーお松明(19:00〜19:30)−南大門−近鉄奈良駅(20時頃解散)
・参加者:25名(男13名、女12名)
・天候:曇り時々晴れ
・ガイド:佐藤興治先生(NPO法人なら・観光ボランティアガイドの会)

戒壇院・別火坊
・東大寺戒壇院は、日本初の正式な授戒(僧侶として守るべきことを履行する旨仏前に誓う最も厳粛な儀式)の場です。
・修二会は2月20日から28日までの前行と3月1日から14日までの本行に分かれる。前行は別火(べっか)とよばれ、戒壇院内に臨時に設けられた別火坊に参籠する。
・別火坊での準備作業…花ごしらえ(椿の造花)、差懸(さしかけ)(はきものを作る)、紙衣(厳しい寒さに耐えるために紙衣を着る)。声明の稽古など。
・別火の終わる2月28日の午後、練行衆は戒壇から二月堂下の参籠宿所に移動する。
*(右上の写真は別火坊):今日は3月10日なので、前行が終わって、練行衆は二月堂内に移動している。

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大仏殿入堂
奈良時代の中頃に、聖武天皇の発願によって創建された。盧舎那大仏が本尊。大仏殿は、1180年と1567年に、兵火によって焼失し、現在の建物は、1709年(宝永6年)に建て直されもので、木造建築物としては世界一の規模を誇っている。

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二月堂・上堂
修二会が二月に執り行われるので二月堂という。十一面観音を本尊とする仏堂。
*右の写真は、午後4時頃、二月堂の舞台から見た、舞台下の待機場所(4〜5つの段差がある)の風景です。
・シニア文化塾25名の場所取りは、左側の2段目の場所で、良い場所でした。
・午後5時過ぎになると、人が混みはじめ、6時前にはこの待機場所は締め切り。…お松明は、午後7時から始まるので、3時間近く待機。

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お松明
午後7時になると、つぎつぎと点火されたお松明が、登廊を経て二月堂の舞台の欄干上で火の粉を散らす。われわれの居た場所は、燃え上がる炎の音も聞こえ、飛び散る火の粉が帽子や服などに降りかかり、煙のニオイも漂ってくるという、臨場感あふれる場所。10本のお松明は、それぞれ個性のある燃え上がりと消滅をし、約20分で終了した。…これぞ「お水取り」であった。