NO.774 「川柳ささやま」 7月号令和元年

NO.774 「川柳ささやま」 7月号令和元年

〇今月の秀句

「あとわずか 自由に好きに 生きていく」 永井かほる

〇雑詠 丹波柳壇 北澤 稠民 選

雨の日は 日がな一日 長電話 (南)美幸

おだやかに 老いていく日々 悔いはない かほる

こぼれ種子 芽が出て 心癒される みき子

白くした 頭の自分 見て恐怖 凛繪

鹿なのか 黒大豆の葉っぱ くらいおり 和子

大阪中 渋滞させる G20 勝

トランプで 大騒ぎした 三日間 精一

人生の アクセルゆるめて ブレーキを 和枝

田園の 緑さわやか 深呼吸 幸子

誉め言葉 勇気百倍 やる気湧く 照代

静寂の座敷に お香 山の寺 純子

お人柄 偲ばるる句よ 胸去らず 清子

半夏生 タコの八ちゃん 厄日です 重男

紫陽花の 花も折れよと 梅雨激し 善輔

雨蛙 座禅を組んで 般若経 すみえ

亡き祖父母 おんぶに抱っこ 今が在る 春美

つまんない 日々の生活 ただ食べる さゆ子

背のびせず 今の幸せ かみしめる 几代

豆移植 ホット出来ない 草に泣く (脇)敬子

何時の世も 変わらぬ事件 令和にも 美智子

読んでいる シニアの備え 真剣に みゆき

パンの耳 捨てて年金 足りる幸 (澤)啓子

雑草の 根性まねて 生きていく 良子

年金暮らし 途方に暮れる 2000万 喜弘

ああ今日は 活字が消える 休刊日 勇

『秀』

父の日に 妻からもらった 吟醸酒 剛

青田には 生命をつなぐ 白い鳥 (長)哲夫

愛だけは レンタルでない 披露宴 (北)哲男

(軸)まだ呑める 酒へ心底 ありがとう 稠民

【席題】自由 (出題 神崎 みき子) 互選一人五句選

自由です 大きな支配 受けつつも さゆ子

自由とは さびしいものよ ひとり飯 稠民

自由とは 後に責任 ついて来る (南)美幸

老いの日々 自由と節度の 暮らし向き 美智子

大空へ つばさ広げて 羽ばたこう すみえ

お佛だん 自由の時間 ありがとう 凛繪

トランプに 自由の女神 じっと耐え (長)哲夫

出勤は 気のむくままです 農する身 剛

ご自由に どうぞと妻は 低気圧 (北)哲男

自由の身 からだが自由を 束縛し みき子

『秀』

あとわずか 自由に好きに 生きていく かほる

【兼題】 梅雨 長澤 喜弘 選

【兼題】 福祉 古谷 春美 選

【兼題】 保険 久保木 剛 選

〇「無鬼賞」記録帳より

会員の投票で選ばれた年間最優秀句「無鬼賞」

昭和63年(初回)〜平成9年まで紹介してきました。

◇平成十年度「封筒の 中で遠慮の 母がいる」北川 とみ子

◇平成十一年度「実を結ぶ 花です風よ そっと吹け」酒井 靖子

◇平成十二年度「思い出は きれいなままで 秘めておく」前川 悦子

◇平成十三年度「手ぶらでも 寄れば喜ぶ 母の声」西山 八重子

◇平成十四年度「ちぐはぐな 返事で笑う 老人会」太治野 みゆき

◇平成十五年度「次の世へ 役立つ種を 撒いておく」宮田 朝子

◇平成十六年度「きつかった 姑へやさしい 介護の手」岡沢 凡志

〈8月の句会〉

〇とき:8月7日(水)13時〜

〇ところ:丹波篠山市民センター 2階 催事場1

〇席題:当日発表 出題者 善輔 互選(1句)

〇宿題:「ラジオ」照代 選 「理想」 重男 選 「連絡」 良子 選

〇丹波柳壇:雑詠 「脇取」 薫・幸子・几代

〇当日会費:500円 欠席投句の方は82円切手5枚

 〒669-2323 丹波篠山市立町74 稗島 照代 宛

〇9月句会予定:9月4日(水)

■「川柳ささやま」発行:令和元年7月3日、発行人:北澤 稠民、編集:中本 薫