ガイアの夜明け 日本ポリグル!

日経スペシャル「ガイアの夜明け」 12月30日放送 第346回

年末拡大版
〜世界を救う ニッポンの技術スペシャル〜

今年6月に放送し、大きな反響を得た「世界を救う ニッポンの技術」の
スペシャル版。1時間半に拡大しておおくりする。
画期的な技術で世界の子供たちを救おうとするニッポンの技術者たちを追う。
日本人にとって当たり前のことが当たり前でない、そんな環境で暮らす子供たちが世界にはいっぱいいる。
約11億人の人たちが安全な飲み水を飲める環境ではなく、
また、世界にはいまだ約1億個の地雷が地中に埋まり、多くの子供たちが被害にあっているのだ。
そこで、ある技術者は“池の濁った水”を“飲み水”に変える“画期的な浄化剤”で、飲み水に困っている世界中の人たちを救おうとしている。
また、ある技術者はショベルカーなどの重機を改良し、世界の地雷を除去しようと取り組んでいる。
さらに、アジアの町の深刻なゴミ問題を解消しようと、ある技術者は生ゴミをわずか1日でとかしてしまう“魔法のバケツ”と呼ばれる生ゴミ処理機を開発した。
こうした画期的な技術で世界の様々な問題を解決しようとするするビジネスマンたちを追っていく。
ガイアの夜明けが2008年の締めくくりとして、世界5カ国総力取材で
おおくりする。

【世界中の水をきれいに・・・画期的な浄化剤をどう広めるか】

6月の放送でも取り上げた浄化剤メーカーの「日本ポリグル」。
池の汚れた水でも、スプーン一杯分の浄化剤を入れてかき混ぜると、
汚れやヒ素などの有害物質と結合し、下に沈殿。水が透明になるという画期的なものだ。
前回の放送では日本ポリグルの小田兼利会長(67歳)自ら、水道普及率10%以下で水環境の著しく悪いバングラデシュに乗り込んだ様子を取材した。
バングラデシュでは、池の水や、茶色く濁った井戸水などを飲料水として使っており、病気も少なくない。そこで、池の水をきれいな飲み水に変えようと、
サイクロンの最もひどかった地域で「浄化装置」を作ってあげた。
村人たちも、子供たちもあまり見たことのないきれいな水に大いに喜んだ。
しかし、課題もあった。いつまでも「浄化剤」を無償であげるわけにはいかない。さらに、もっと多くの人を救いたい。それにはある程度お金をとって、
継続的に支援できるようにしなければいけない。
小田会長は再びバングラデシュに乗り込み、地元の人たちと協力し、
より多くの人たちに浄化剤を広めるプロジェクトに乗りだす。
「ペットボトルを買えるようなお金持ちに売ってもしょうがない。
お金のない人に行き渡るようにしたい」と語る小田会長。
バングラデシュでそのモデルケースを作れれば、世界中の飲み水に困っている人たちを救えると考えている。果たしてその思いは通じるのか?