「仁川の村のこと」『異邦人の立場から』Ⅱ

前回の文献の続きです。

 夕暮れには法華寺の鐘がなる。と、それを合図のように、むこうの丘・聖心女子学院の白い建物から夕の祈りの鐘がこれに応ずるのである。少年ながらも、ぼくはこの二
つの異なった宗教、東洋の鐘と西欧の鐘のひびきの違いを、なにか不思議なもののように思いながら聞いたものだった。

(「仁川の村のこと」『異邦人の立場から』所収、初出1956年6月23日「大阪新聞」)

 以上

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 文化交流部長 永崎 文子