デモクラティックスクールでは子どもに完璧な自由が与えられているということに関して、では既存の学校はいらないのか?という疑問をもたれる人もいます。

デモクラティックスクールの良さを伝える上では、その対照として既存の学校の欠点をこのブログでも取り上げています。

その学校の一番大きな問題は、勉強を教えていることでもなければ、テストをすることでもありません。一番の問題は、学校に通う生徒自身がそこに通うことを自分で選択していないことにあります。あるいは、子どもが自分の通う学校を自分で選択できるし、またした方がよいということを子ども自身が意識するチャンスが存在していないことにあります。

そのために大部分の子どもは、自分が何をしたいのかが分らないまま学校に行き、したくない勉強を我慢してしています。

大人になってから考えれば、学校で教えている勉強は実はそれほど多い分量ではありません。その勉強を負担に感じるのは、単に興味をもてないからです。

勉強をしていることで「自分はがんばっている」と思うのは、それを面白いと思っていない証拠です。

逆に言えば、自分が好きなことをしていると、多少難しかったり分量が多めでも負担には感じません。また「がんばっている」とも思わないし、「義務を果たしている」などとも思いません。

あるいはたとえ好きではなくても、学校に来ることを自分で選択していれば(=コミットしていれば)、退屈さやつらさを感じることはありません。

実際、デモクラティックスクールに通っていても、子どもは「自分の好きなことをしていていつもハッピー!」というわけではありません。デモクラティックスクールにはワクワク症候群の子どもはいないと言ってよいでしょう。

それでも彼らが毎日のようにデモクラティックスクールに通うのは、ここで自分は学ぶのだと選択しているからです。それは外部の人が思うほど簡単なことでは決してありません。強制がないなかで、一つの行為を持続させるには、意志が必要なのです。

そのような経験は、彼らが学校を出た後の人生を豊かにします。

>>子ども「が」まなぶ 「超」学校。
 都会のサドベリー・スクール
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