「NPO研究フォーラム」に参加

末村祐子さんが発行に携わっておられる、
「市民活動の情報誌 NPO/NGO Walker」で情報を得て
「NPO研究フォーラム」へ行ってきました。
以下のような内容でした。

■【NPO研究フォーラム】
・6月21日(日)14:00〜17:00
・大阪大学大学院国際公共政策研究科
 〜NPO研究情報センター〜
・テーマ「NPO法人の財務分析と評価のあり方」
 (1)財務指標から捉えた民間非営利組織の評価
 〜持続性の要因を探る〜
 (2)収入増減別分析にみる特徴と課題
・報告者「NPO法人財務データ分析チーム」
 田中弥生氏(独立行政法人大学評価・学位授与機構)
 馬場英朗氏(愛知学泉大学経営学部・公認会計士)
 石田祐氏(国立明石工業高等専門学校)
 奥山尚子氏(大阪大学国際公共政策研究科/日本学術振興会特別研究員)
 松島みどり氏(大阪大学国際公共政策研究科)

会場では、「NPO会計支援センター」の荻野さんにもお会いしました。
また、会場に入る直前、中高時代の愛称で呼ばれて、「ドキッ!」
なんと、小学校から大学までずっと一年後輩の(現)大和三重さん!!!
(今は、関西学院大学の准教授になっておられますが・・・)
こんな場所で、また再会するなんて!!!
(まだあります・・・)ずっと斜めうしろ横に座っておられて、
終わってからお声がけいただき、「おお〜っ!」と、M放送のT記者!!!
「中間支援のNPOをやってはったんですね?!」
「そ〜なんです〜!」(^_^;)
JR事故の被害者支援取り組みのほうがクローズアップされがちで、
(もっとも、NPO法人設立と、事故がほぼ同時だから無理もないですが・・・)
本業の方が霞みがちでしたが、やっといろいろな方に、
認識していただけるようになってきたようです。

さて、内容は、非常に勉強になりました。
個人的な意思での参加でしたが、行ってよかったです。
日々の仕事や業務に追われがちななか、
NPOの事業運営目標や指標をどう定めるか、
感覚、直感だけでなく、また、自法人だけでなく、
多くの団体支援にも携わる中間支援の立場としても、
俯瞰、大局的な視点で捉えてみること、それと、
NPOの運営において、数値的な捉えが可能か?など知りたくて参加しました。

ま、研究会ですから、研究者が多いわけで、質問なども学際的です。
例えるならば、「健康診断」を受けて、その結果を、本人に直接ではなく、
カーテンの向こうで先生方が話しておられる。
それを、実は本人が、カーテン越しにそっと聞いている、というような、
面白い感覚がありました・・・。
でも、「現場の人間」として、「シャ〜」っとカーテン開けて、
「いますよ〜」ってな感じで、直接いろいろお話も聞いてみました。

今回は「財務」の視点での指標設定が可能か?という研究発表で、
大変なデータ処理と解析をされたことと思います。
その結果、現場人間が日々感じていることと、そう違わない結果が
見えてきていることに、ある意味で納得&感動を覚えました・・・。

印象に残ったことをいくつか・・・
●事業規模2,000万円を超える⇒一つの目安となるのでは?
●社会的支援収入(会費・寄付)と短期(中長期も)持続性との相関について
●事業収入の多様性と中長期持続性との相関について
●日本人は、どうも「収支差益」などの財産蓄積について抵抗感が強い?
●NPO非営利組織を見るときには、「財務」のみでなく、
 「ガバナンス」「運営のやり方」などトータルに見ていく必要性があり、
 それにのっとった「評価基準」が必要だろう。

田中弥生先生もおっしゃってましたが、この「財務」の視点での研究を足がかりとして、
上記のような、総合的な「評価基準」ができるのを、現場NPOとしても待ち望みます。
遠くに「目的」「ミッション」があるのは分かってます。しかし、継続していくには、
やはり近くの「目標」や「指標」も必要です・・・。