最初の一歩の大切さ。

お箸の持ち方、鉛筆の持ち方が間違っている子が多い。

なぜなのかを考えてみた。
あくまで私の独断と偏見であるが。

●子どもの発達から考えて持たせるのが早すぎる
●子どもが自発的に手にした時の指導がない
●一度ついた癖を直すのがむつかしい

ではないか私は思う。

鉛筆は手に力がないときには使えない道具である。
だから力がさして不要なクレヨンなどをこどもに使わせるのである。
鉛筆は学校に入学してからでいいと私は思う。
それが発達にそっているのだと思う。

しかしである。
いまどき「入学までにひらがなくらいは書けるように」というようなことを言われる人が多い。

それを鉛筆で、ということになれば当然無理な力を使わなければならない。
変なところに力を入れることになる。
持ち方、姿勢がくずれることになる。
効率が悪い。お行儀が悪くなる。

上手な字を書く子は持ち方が正しい。
すばやく書けもする。
当然である。
どちらも正しい持ち方には理由があるのである。

「教える」ということには「タイミングを見ること」が非常に大切である。
時機を逸することなく正しく指導ができるように準備しておきたいものである。

今、早期教育が流行のようであるが、はっきり言ってそれは企業などの都合であって、子どもの発達にとっていいことがどうかといわれれば、間違いなくマイナスが多いと断言したい。

人間は動物の一種である。
パーツを変えてバージョンアップできるような機械製品ではない。

成長にはその成長に応じた対応が必要であるのだ。
その時期その時期に必要なもの、ことは違う。
早く与えればいいというような事ではないのだ。

子どもの発達段階、その子その子の興味の方向などを無視した早期教育はある意味「傷害」であることを自覚していただきたいと思う。

一時的に親が「いい顔」をするためになんで子どもが犠牲にならねばならないのか!と言いたい事例は枚挙に暇がない。

長いスパンで子どもの将来を見て、周囲に流されず行動していただきたいと願う。