宝塚歌劇団の男子部

宝塚歌劇団に男性が加入していた歴史を知る人は少ないが、
今回これに関し、ジャーナリストの辻 則彦氏による取材を中心
とした経緯が平成21年9月19日(土)に、東公民館において明
らかにされました。
 歌劇団創始者の小林一三氏は、幅広い年齢層が楽しめる国
民劇を目ざして、何度か男性の加入を試みられたようですが、
これが顕著に表れたのが戦後間もない頃だった由。
 ある男性が、小林一三氏に「歌劇団への男性加入」を照会した
のがきっかけで、昭和20年に第1期生5人が採用されたのをはじめ、第2期生3人が翌年に、昭和22年には第3期生5人が、そして第4期生12人が昭和27年にそれぞれ男子部に入ったとか。
 ただ、残念ながら女子部23人に男性との共演の要否をアンケートしたところ、春日野八千代さんや乙羽信子さん等22人が反対の意思表示をし、賛成はたった1人だった。
 結局 男子部は大劇場に一度も立つことなく、昭和29年に解散となった。(オーケストラピット内において、「影コーラス」としては出演した。)
 彼らはその後、新芸座や北野劇場に移って俳優やダンサー(後の西野バレイ団の創始者も)に転進したり、教師やオーケストラの楽団員となったりして今日に至っている。
 在籍者25名中、今も7名の方がご健在とか、まさに宝塚歌劇団の生き証人ですね。