オペラ隅から隅まで・蝶々夫人

日 時 平成21年11月19日(木)
場 所 尼崎市女性センター
講 師 高丸真理氏(関西歌劇団)
 世界のオペラの中にあって、日本の長崎を舞台にした悲恋の
物語「蝶々夫人」を例に、オペラのイロハをご教示賜った。
 この物語は元々小説で発表されたものが、お芝居になりそれを
プッチーニがオペラ化したものとのこと。
 ただし、プッチーニは一度も日本には来ていない由。
 初演は1904年でミラノのスカラ座において行われたのですが、あまり評判が良くなく、少し書き直しをして今日の成功に至ったとか。
 物語は、アメリカの海軍士官・ピンカートンと元士族の娘で今は落ちぶれた芸者・蝶々さんの結婚から始まり、やがてピンカートンは本国に帰って3年後に再来日するも、アメリカで結婚した妻ケイトと一緒で、蝶々さんは自分が捨てられたことを悟り、死を決意するというものです。
 旋律には日本のメロディ(越後獅子、君が代、さくらさくら、宮さん宮さん、お江戸日本橋等)が多く用いられ、我々としては身近に感じるのですが、一方主役がガニマタで歩いたり、寝間着がネグリジェ風であったりで、日本人としては厄介なものとの説明でした。
 しかしそれはそれとして、はるかな国で死を賭して愛に生きた女性のドラマだと思えば、それなりに楽しめるのではと思ったしだいです。