団長のUさんが客演する、SPACEとりっくすたあの公演「本日も秋晴れなり」を本番前日、メイシアターで練習中のところをお邪魔してきました。
さすが、明日は本番ということで、みなさん、熱のこもったお稽古でした。
自分の公演が翌日でなかったら、本番がみたかった!ですよ、ホント。
無言館がテーマと聞いていたのですが、舞台は大戦前夜の大阪から始まります。
はじめてのグループ展会場へリヤカーを引く画学生たち。もうすぐ出征する彼らをとりまく家族や友人との、つとめて明るくふるまう姿が、くっきりと描かれます。
そして、突然の大戦勃発!
真っ赤な雪が舞台一面に舞い散る中を、画学生のまわりを彼らの芸術への情熱の象徴のように踊る「ドガの踊り子」
転換。
「戦争が終わったから展覧会を開く」と意気揚々とリヤカーをひく二人の画学生の前に、展覧会に参加させてほしいと一人、一人と若者が増えていきます。
戦争が終わったのかとみせながらも、どこかずれている感覚をお客が持ち続ける中、しだいに明らかになっていく真実。
現実と幻想、過去と未来が錯綜する、不思議なお芝居でした。
ちなみにU団長は、画学生の母親役。いつもながら達者な演技。うらやましいです。
母と息子の別れのシーンには泣きました。
いや、ほんと、本番がみたかった。
メイシアターさん、再演してくださいよ。