厳寒の大晦日(平成21年12月31日)

ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。。

窓を開けると・・・ 吹雪です。
生石山はもちろん、龍門山、雨山、そして貴志川高尾の
山まで雪をかぶっています。
おそらく孟子も、雪が積もっていることでしょう。

今日は、午前中、わんぱく公園に向かいます。
吹雪が収まり、薄日が差すのまって家を出たので、公園
着は10時前でした。
魚のネコに餌を与え、ネコ用湯たんぽのために湯を沸か
し、そのままプロミナを片手に外に出ます。

ものすごい季節風です。
今日は兵庫県北部は暴風警報が発令されていましたが、
そのあおりの時雨模様が、和歌山にまで来たようです。

こういう日は鳥の出も悪いです。
大池に浮かぶカモを、かじかむ両手に軍手をはめて、カ
ウンターを押します。

これほど真剣に冬の水鳥調査をするのも久々です。
わんぱく公園の「自然」を何とか「売り」にするために、取
りうる限りのデータは取ろうと思います。

マガモ150。昨日と同数です。
このカモの個体数は安定しているようです。

キンクロハジロ63、ホシハジロ32
これは昨日キンクロ73、ホシハジロ28だったので、少々
変動があります。
これらの潜水ガモ類は、たつべ池と行き来しているので、
かなりの変動があるのでしょう。

コガモ62。これも昨日より30羽減です。
これは水面よりも水際の好きなカモなので、この強風を
避けて、見えない死角の水際に休んでいる可能性が強い
です。

ヒドリガモ5、ハシビロガモ4、そしてカルガモ21
カルガモが昨日よりかなり増えましたが、これらのカモは
少数派です。

昨日はいっていたカワアイサ♂は抜け、オシドリは今日
は森の中にいるらしく、見つかりませんでした。

そういう訳で本日は7種337羽。
やはりカモの個体数は、日々(というか時間帯でも)かな
り変動することがわかりました。

そしてカワウは、餌を取りにいっている午前中なので118
羽。
今年4月夕方に記録した400羽よりはかなり少ない記録
にとどまりました。

他愛の無い調査ですが、やってみると案外考えさせられ
る問題があります。
久々のカモ調査は、ありもとに、鳥を見る新鮮な角度を、
「呼んできて」くれたような気がします。

4月1日より行った調査回数229回
確認種数106種で、平成21年のわんぱく公園鳥類調査
は幕を閉じました。

帰途、正面玄関の鏡モチの下のウラジロを新たなものに
敷き替え、新年寅年を迎えるスタンバイをして、わんぱく公
園を後にしました。

そのまま孟子不動谷に直行です。
一膳飯屋「さかえ食堂」で昼食を食べて孟子に行こうと考
えていたのに残念ながら「本日休業」・・・
仕方なく七山のローソンで弁当を買いこみ、思いっきりレ
ンジで温めてもらって、それを携えて孟子に入りました。

今日は入江さんと山鷲君との大晦日調査です。
寒風吹きすさぶ山案山子テラスで弁当を食べる元気がな
いのでログハウスに入ります。

体重が落ちたことは、とても良いことばかりだったのです
が、一つ困ったことがあります。
冬の寒さが身に堪えることです。
入江さんもここ数年で10数kg落ちたとかで、最近寒さが
身にしみるとのこと・・・
ありもともこの冬は、ちょっと冷え込むと、寒くて仕方がな
いのです。
まぁこの冬を乗り切れば体の慣れるでしょうから、今冬は
我慢です。

天堤池畔のハゼノキに来ます。
ここには2羽の♂のルリビタキが実を食べに来ます。
「食」をテーマとして鳥見をするのが冬のありもとの定番
なので、二人にも付き合ってもらい、しばらくハゼに来る
鳥を観察します。

ルリビタキが来ます。
少し若い♂の、よくここに来る個体です。
日光の当たり具合によって青味にムラの出るのが、若
い証拠です。
ハゼノキの果実をフライキャッチで咥え取ります。
もっと落ち着いて食べればよいのに、ジョウビタキやル
リビタキなどの小型つぐみ類はみな、このせわしない食
べ方を行います。
基本的に昆虫食の彼等にとって、飛んでいる昆虫や、
葉の裏の昆虫をかすめ取るのに最も適したこの採餌
方法が、一番あっているのでしょう。

ググッ ググッ
おなじみの声で鳴きながら、ハゼノキの実を食べてい
ましたが、ツル植物でできた藪に飛び込んだかと思うと、
アオツヅラフジの果実を咥えてのみこみました。

ルリビタキがアオツヅラフジを食べるのを見るのは、初
めてのことです。
メジロが時折この液果を食べますが、それ以外の鳥が
食べるのを見たのは初めてのことでした。
他愛のないことですが、収穫です。

ひとしきり採餌をしたルリビタキがコナラ林の中に消える
と、今度はエナガの群れが飛来します。
エナガは盛んにハゼの実を舐めています。
ハゼやヌルデ等のうるし科の果実の表皮には塩分があり
、ヌルデから塩をとる地方もあるほどです。

エナガはそれをわきまえていて、あの「おちょぼ口」では到
底ついばめない大きな果実の表皮を盛んになめるのです。

綿ぼこりのような小さくてカワイイ小鳥です。
もしエナガの尾羽が、キクイタダキの同じサイズなら、日本
最小の鳥の「称号」は、キクイタダキからエナガにうつること
でしょう。

続いてメジロの群れがやってきます。
彼等もハゼノキの果実が、大好物です。
甘党の鳥でミカンやカキ、ムラサキシキブ等の甘い液果を
好んで食べますが、冬が深まると表皮に塩分をもち、種子
に脂肪分を含むhアゼの実に釘付けになります。

1時間強
ハゼノキのまわりで冬の小鳥の餌取りの状況を観察した
あと、炭がま南谷の道を3人で上ります。

トレイル沿いにある1本の大エノキを目指します。

2002年に確認して以来、記録の絶えているオオムラサキ
の幼虫の確認が目的です。
寒さで手がかじかんで動きません。
15時を過ぎて、入江さんは所用があると先に帰途につき、
ありもとと山鷲君二人でエノキの葉を裏返します。

ゴマダラチョウの幼虫は8頭でてきましたが、結局オオム
ラサキの幼虫は確認することができませんでした。

もともと少ない種。
1回の調査で出ないのが当たり前・・・・
そう言いきかせながら二人山を下ります。
テラスに帰ると16時を回っています。

塒入り前のヒヨドリの叫びで不動谷はあふれています。

大きなウラジロを携えて、住野さんがやってきます。
炭がまに飾るのだそうです。

「寒いなぁ・・・」
「そうですね。住野さんも良いお年を!!」
年末の挨拶をして、3人めいめいに分かれます。

ありもとには最後の仕事があります。
鏡モチ用のウラジロ採取です。
自分の家用と、北原家用の採取します。

なかなか手頃な小さい葉がありません。
このころになると、両手は真っ赤にはれあがり、感覚が
全くなくなっています。

何とか10枚ほど採取して、山を下りると・・・
足元から1羽のトラツグミが飛び出します。
「グエッ!」というおなじみの声で鳴きました。

今年75回目の孟子調査、最後の鳥はトラツグミでした。

そういえば、来るべき平成22年は、トラ年です・・・・

今年も、昨年より28回減とはいえ、75回の孟子便りを
皆様のお届することができました。
くだくだしい文章を最後まで受け取っていただき、本当
にありがとうございました。

昨年は書き終わったときには紅白歌合戦が始まってい
ましたが、今年はまだ30分前です。
これから、寝室の大そうじが待っています。

本年も本当にあわただしい一年でした。
しかしわんぱく公園の指定管理を得て、ビオトープ孟子
としては大いなる「足がかり」を作れた一年であったと思
います。

来年は日本ユネスコの未来遺産の調印から始まる喜ば
しい年となります。

来年も最後まで、あわただしく忙しく、駆け回る一年であ
って欲しいものです。

ありもとも健康で、せっかく落ちたウエイトをリバウンドさ
せないように、がんばりたいと思います。

いくらいそがしくなっても、体が動く限り、孟子のモニタリ
ングは続けます。

そして「孟子不動谷便り」も、続けるつもりです。

来年も、皆様には、さまざまなステージで、お世話になる
ことと思います。
本年同様、ご指導御鞭撻、よろしくおねがいいたします。

皆様。
良いお年を!!
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<わんぱく公園鳥類>
マガモ 150
キンクロハジロ 63
ホシハジロ 32
コガモ 62
ヒドリガモ 5
ハシビロガモ 4
カルガモ 21
カワウ 118
カイツブリ、アオサギ、ミサゴ、トビ、キジバト、コゲラ、キ
セキレイ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、ツグミ
シロハラ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ
メジロ、ホオジロ、アオジ、クロジ、カワラヒワ、ハシボソ
ガラス、ハシブトガラス
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<孟子鳥類>
キジバト、アオバト、アカゲラ、コゲラ、セグロセキレイ
ヒヨドリ、モズ、ルリビタキ、シロハラ、ツグミ、トラツグミ
ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオ
ジロ、アオジ、クロジ、カワラヒワ、イカル、スズメ
ハシボソガラス、ハシブトガラス
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