竹細工のブログ公開作品展です。
今回ご紹介する作品は、音色を変化させることが出来る笛ですが、どこか形が変わっていませんか?
日本には古くから竹で作った笛に「尺八」という楽器があります。雅楽や神楽で使用される横笛(神楽笛・龍笛など)のようなものも竹で作られた笛です。
赤城先生が作られた写真の竹笛は、音を出す原理としてはエアリードタイプ(ノンリードとも呼ばれる)に分類され、尺八やリコーダーなどと同じです。
エアリードは口許から空気を吹き込み、その空気を絞ってビーム状にして、エッジに当てて振動させることで音を出します。
もう一方のリードタイプはリード板と言う薄い板にその空気を当てて、リード板が振動することによって音を出します。
音色を変化させるためには多くの場合、笛本体にいくつかの穴が空けられ、その穴を指で押さえて空気を調整することにより音階を作り、心地よい音楽が奏でられます。つまり、音を変化させることが出来る笛の多くの形状は、竹筒の一部や先端部分が開口しているのですが・・・。
しかし、赤城先生作のこの笛は細い竹の節を利用して、吹き込んだ空気の先端からの流失を止めています。そして、笛の先端(節)から出ている細い竹の棒を出し入れすることにより音色が変わるのです。
いったい、この笛の筒中はどのような構造になっていると思いますか?