「企業は目標を共有する集団、アソシエーションだとバーナードは言っているが、ニコラスルーマンによると企業は存続のために経営目標も変えてしまう、理念もさることながら経営資源となるリソースも調達出来ていることが重要であると述べている。さらにタルコットパーソンズによると資源調達力が権力で、存続という視点から見ればそちらのモデルが適切だ…」
こんなことを誰かが言っているのを聞いて、私はハッとあることを思い出しました。
あ、そうだ、京都行こ…
ではなくて、前回相当前に書いた自治の学校第二弾アソシエーション革命の続きの記事をあげていなかったな、ということを。
実はこのアソシエーション革命に関しては、もう少し調べてから、ゆっくり書こうと思っていたのですが、そうこうしている間に日々の忙しさにまぎれ、自治の学校の最後の講義も終了してしまいました。その講義も非常に興味深いので紹介せねばならないのですが、順序的にはまず先に第二回自治の学校「アソシエーション革命とNPO 〜市民自治におけるNPOの積極的な役割とは?〜」を紹介していきたいと思います。
さてまずアソシエーション革命という名前ですが、これはラディカル民主主義とも言い換えられるそうです。
大きく言うと元来(昔)のリベラリズムは、富、所得の采配分、を基軸としていたので、その富を集め(税金、保険料等)で、管理し、采配分するために結果的に大きな政府になってしまいます。
アソシエーション革命においては国家セクターや個人セクターからアソシエーションセクターへの移行する、ということです。その内容としては、市民の生活は国や行政に依存するのではなく、市民が積極的に社会参加、参画することを目指すということなのかな、という風に個人的には解釈しました。
アソシエーションのイメージとしては、普段はindependentな活動をする個人が、他方結集し自律的連帯集団を作り出すといった感じでしょうか。
一つ講義の中で気になった点があり、基本はボランティア(自発性)で物事を解決し、足りないところは政府が保管するという考え方がアソシエーション革命の中にある、ということです。この考え方は部分的には自己責任を主軸におく新自由主義の考え方と重なる部分もあるのではないかと思い、そのことを講師に聞こうと思いました。
話の流れから、まあ新自由主義とは違う考え方だろうなとは思いつつも、実際にその起源、過程において何か類似点があるのか、或いはそういう風に見られる可能性はないのか、ということが気になり、また講師の方がどの様な質問でも誠実にそして哲学的に答えていただける雰囲気があったので、講義が終わった後にその様な質問をぶつけてみました。
講師の方がいうには、新自由主義とアソシエーション革命の一番の違いは、前者は市場を最重要視するのに対し、後者は市民の自発的な協議によって物事を決めるという点です。市場によって個人が左右されるのを防ぐという点はリベラリズムに似ていますが、意思決定の手段は市民のボランティア(自発性)を契機にして、自律的連帯集団を形成し、それが生活、経済、政治等で次第にドミナント(支配的)になっていくのがアソシエーション革命のようです。
では次回は講義の後で行われたテーブルセッションの中で話し合った内容をもとに、様々な角度からアソシエーション(革命)について見ていきたいと思います。