雑談が苦手な人は、沈黙が怖い。
だから、下のどれかになりがちです。
・ひたすら黙って、心のなかで冷や汗を流す
・ひたすら自分のことを喋る
・ひたすら相手に質問する

「相手に質問する」というのは便利な手ですが、やりすぎると「インタビュー」になってしまいます。
相手はひとつひとつ答えを考えなきゃいけないし、相手のペースで話せない。

私自身も「ひたすら質問する派」だったのですが、この「会話のきっかけレシピ」活動を5年くらいやってきて
「沈黙を怖れない。長いお喋りより短い共感」
…という結論に達しました。

まあ、既に出来ている方からすれば「5年もやっててそれかい!」という感じだと思いますが・・・。

共感といってもハイレベルなものではなく、要は相手に何か言われたとき
●単なるオウム返し
●「そうなんですか〜、(相手の感情)ですね」(もしくは「それは**ですね〜」)
といった、相手の言った内容を受け止める&「お気持ち分かります」的な意味の言葉を返すこと、です。

共感されてイヤな人はいません。ここで沈黙をおそれて「へえ、私も〜〜」とか「それって〜〜なんですか?」などと過剰に喋ってしまうと、キャッチボールに例えれば「ひたすらタマを投げつける」状態になってしまい、相手は困ります。
まずはがっちりと相手のボールを受け、「受けましたよ」という共感のことばを返す。
そこからまた話を展開するもよし、ここで終わるもよし。

こちらから声をかけるにしても
●万能カードである「いい天気ですね」
●「けっこう**ですね」(例:けっこう人、多いですね)
などなど、なるべくうすーい内容で「相手と自分が共有できるネタ」だとお互い喋りやすい。
ここで、「なるべくうすーい内容で、かつ、共有できる」というのがコツでして、同じ共有できるネタでも趣味だの興味だのになると、共有できる相手が限られてしまう。
(私はこれがながらく理解できず、なにごともマニアックな物事に興味を持ってしまう自分は「当たり障りのない雑談」が出来ない、と悩んでいました。もっと見たまんまの事象をネタにすればいいのですね)

「共感」もしくは「共有」がもっともお互い疲れず、なごやかで、かつ「話を広げることもできるし、それで終わりにもできる」というイイ雰囲気になる気がします。

ながらく発行できてない「会話のきっかけレシピ通信」、
次回は「便利に使える共感的あいづち&共有の声かけ」にしようかな・・・。