胃腸疾患に対する最近の治療

日 時 平成22年5月27日(木)
場 所 宝塚医療会館
講 師 児玉慎一郎氏・国府育央氏(市医師会)
 消化器疾患に対する最近の治療の傾向についてご説明をいただ
きました。
 良性の消化器疾患(胃・十二指腸潰瘍等)につきましては、ピロリ
菌を除菌するという考え方が確立されてきており、これですと再発
率が低く、病後の投薬も必要がありません。(検査は継続すること)
 他方 悪性である「癌」についてですが、たとえば胃癌の場合 粘膜内癌であれば開腹せず腫瘍の回りから削っていく内視鏡的術がオーソドックスになってきているとか。
 また大腸癌につきましても、内視鏡による検査兼治療がメインである由ですが、ただ喫煙が日に10本だと通常より発病が7.8%上昇しているというデータもあり、症状がなくても定期的な検査は受診しておくようにとのことでした。

後半は乳癌のお話しで、日本ではこのところ上昇傾向にある
由ですが、欧米では反対に減少してきているとかで、この理由
は、①市民の啓蒙・社会全体の取り組み、②マンモグラフィ(乳
房専用のX線撮影:写真)による早期発見、③術後療法による
再発防止・・・が徹底されてきたからとのことでした。
 なお子宮癌は、もちろん女性にしかありませんが、乳癌は、
稀に男性にもあるというお話しには驚きました。