ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。
異常な低温と強風が続きました。
南紀では、ちょうどこのころ漂行してくる海鳥・ハシボソミズナ
ギドリが、折からの時化と強風に煽られて大量に落鳥したよ
うです。
ありもとが知っている20年来営巣しているハヤブサの営巣
地でも、ヒナたちのメニューにハシボソミズナギドリが加わり
ました。
そんな中、千客万来の週でした。
未来遺産の指定を賜ったお陰様で、最近孟子で自然観察を
したいという方々が増えています。
5月27日は野草観察同好会の皆様、5月29日午前中はわ
んぱく公園の組織する「わんぱくクラブ」午後から5月30日に
かけては和歌山市梅原で子ども遊びの活動をされている紀
の国こどもNPOの皆様と来訪されることになっており、ありも
とは勤務地であるわんぱく公園とピストン状態でバタバタして
いました。
オオルリのヒナが孵化しました。
入江さんの見つけた巣の方です。
まだ赤裸のヒナなのに、♂も♀も入れ替わり立ち替わり、か
なり大きなイモムシを咥えて飛来しています。
オオルリは口が大きい小鳥なので、ヒナの口も大きいようで
シジュウカラなどと比較すると、ヒナの大きさに比較するとか
なり大きなイモムシを持ってくるようです。
青色の鮮やかな♂と、褐色の♀が、入れ替わり立ち替わり、
ヒナに餌を運んでいます。
人に見つかる巣はやられる可能性が高いのですが、この巣
は比較的安全な場所に営巣されているので、なんとか巣立ち
まで行ってほしいと思います。
というのも、非常に残念なことに、川久保君が見つけた水路
道の巣は、27日に確認に行くと、タヌキか何かに巣を落とさ
れ、中の卵が盗まれていました。
本当に無防備な場所に営巣するので、本当に後味の悪いこ
とになることも多いのですが、これも「自然の掟」とあきらめざ
るを得ないのでしょう。
31日には営巣地点で、再び♂が朗々と囀っていたので、早
い時期にダメになってことで、卵の「産み返し」があるかも?
と期待しています。
27日、「野草観察の会」の方々を待って、鶴者峠でいるとき、
ヤマドリの親子に出会いました。
これより数週間前、入江さんがちっちゃなヒナを連れたヤマド
リ♀に出会ったと言っていたので、気にしていたのですが、
漸く出あうことができました。
もうかなり大きくなり、結構な距離を飛翔できるようになったヒ
ナを見て、安心しました。
サシバも番で鳴き交わし、ハチクマの♂も那賀寺のスギの頂
で探餌し、サンショウクイはそこいらを飛び交い・・・
夏鳥たちの「営み」は順調なのですが、昆虫たちの出が、この
低温でなかなり遅れているのが、心配なところです。
この3日間で確認できたトンボが13種
もうこの時期には普通出ているオオシオカラトンボ、キイトトン
ボ、ベニイトトンボがまだ見当たりません。
そういえばギンヤンマもまだです。
モノサシトンボはなんとか1頭確認したものの、この低温がトン
ボに及ぼす影響は、かなり大きそうです。
ゼフィルスも30日に漸くウラゴマダラシジミを1頭確認しただけ
で、アカシジミもミズイロオナガシジミもまだ出ません。
この低温が続く限り、昆虫たちの出現が本調子にならないよう
で、初夏の昆虫の確認は向陽中学の未来遺産宿泊調査のあ
る6月5日6日にずれ込みそうです。
29日夜、紀の国子どもNPOの方々の夜の観察会を行いました。
例年ならもうかなり飛んでいるはずのホタルの個体数は本当に
少ないです。
ヘイケボタルも、ゲンジボタルも出るには出ていますが、低温に
影響されて、ほとんど飛んでいません。
そんな中でヒメボタルはこの3種の中で最も低温に強いようで、
数頭元気に飛ぶ姿を確認することができました。
29日のわんぱくクラブ孟子活動日は、25名のクラブ員を迎えて
賑やかに始まりました。
和歌山大学システム工学部の元安君に手伝ってもらい、やんちゃ
なクラブ員たちが元気いっぱい、孟子を駆け巡りました。
30日早朝5時
紀の国子どもNPOの皆さんと一緒に、鶴者峠に登ります。
キビタキとサンショウクイの大合唱の中、肌寒い空気を吸っての
山行は格別のものです。
今回「炭焼き体験」ということで、昨夜や住野さん&木原さんの指
導のもと遅くまで炭焼きをしていたということで、一睡もしていない
子もいて、かなりねむそうでしたが、みなさんガンバッテ鶴者峠へ
の道を歩きました。
ありもとにとっては「あたりまえ」の道なのですが、彼らにとっては
はじめての景色・・・
みなそれぞれに、何か想い出を持ち帰ってくれることを期待したい
ものです。
30日は、丸嶋さん主宰の「田植え体験」もあるので、紀の国子ど
もNPOの皆さんもジョイントする形になりました。
「田んぼに入るのはちょっと・・・」という数人の子どもたちと、小木
曽さんたちと一緒に「山菜集め」を行います。
5月下旬ということで、もうすっかり進んだ山で、食べられる山菜も
限定される中、「セリご販」をするためにセリとミツバ、てんぷらを
するためにユキノシタの葉とカラムシの葉を集めました。
摘んだミツバとセリは熱湯すくぐらせて湯がき、細かく刻んで醤油
をまぶし、炊きたてのご飯の上に載せてかき混ぜて出来上がりで
す。
いくら山が進んでも、ミツバとセリだけはおいしく食べられるので、
「季節外れ」の山菜体験を依頼されたときには本当に助かります。
3日間
かけあしと喧騒の中での孟子でしたが、オオルリはヒナを孵し、サ
ンショウクイは鳴きながら飛び交い、至近距離でのハチクマ♂との
出あいも実現し・・・
鳥との出会いはふんだんにある3日間でした。
いっぽう、低温に祟られて、昆虫たちの顔をあまり多く見れなかった
のは残念でした。
気温が安定して来週
いよいよ未来遺産宿泊調査が開催されます。
23名の理科クラブ員を迎えて、賑やかな調査日になりそうです。
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<鳥類>
ハチクマ、サシバ、フクロウ、ヤマドリ、キジバト、ホトトギス、カワセ
ミ、コゲラ、アオゲラ、ツバメ、キセキレイ、サンショウクイ、ヒヨドリ
コサメビタキ、キビタキ。オオルリ、サンコウチョウ、クロツグミ
イソヒヨドリ、ウグイス、センダイムシクイ、エナガ、ヤマガラ、シジュ
ウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ハシボソガラス
ハシブトガラス
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<両生爬虫類>
ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエル
ニホンアカガエル、トノサマガエル、ツチガエル、ヌマガエル
ウシガエル、ニホントカゲ、ニホンカナヘビ、アオダイショウ
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<トンボ類>
クロイトトンボ、モノサシトンボ、ホソミオツネントンボ、アサヒナカワ
トンボ、ヤマサナエ、オグマサナエ、クロスジギンヤンマ、オオヤマ
トンボ、ハラビロトンボ、シオヤトンボ、シオカラトンボ、ショウジョウト
ンボ、コシアキトンボ
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