日 時 平成22年6月10日(木)
場 所 宝塚医療会館
講 師 人見滋樹氏(京都大学名誉教授)
ホスピスとは終末期医療のことで、「死を待つところ」との
イメージを持っていましたが、人見先生は「生きるところ」で
すと力強く述べられました。
昔の終末は、「自宅で死ぬ」「病名を明かさない」が主流
でしたが、現在はそれが完全に逆転しているとかですが、
ただ悪い知らせをどの時点で本人に伝えるかはたいへんむつかしいようです。 ホスピスでのプロセスは、「告知を受けずに入院 → 本人の苛立ち・不信 → 病名の告知 → 驚き・悲嘆 → 」と続きますが、ここで医者・看護師・薬剤師等がチームとして、本人が「 → 受容 → 目的 → 希望 」へ進む道筋をつけるサポートをし、生きていることの意味を感じてもらうことだそうです。 氏はホスピスの基本理念を、「人が生きることを尊重し、誰にでも例外なく訪れる死への過程に敬意を払うこと。」と明言されました。
またホスピスには、ボランティアの活動も重要な要素のひとつ
であるとかで、その原則は、①自発性、②連帯性、③無償性、
④開拓精神・・・である由です。
ボランティアによる四季折々のイベントが入院者に随分希望を
持たせる原動力になっているようでした。
(写真は、氏が手がけた高槻市のホスピスです。)