民主党新政権の課題

日 時 平成22年6月24日(木)
場 所 鳴尾公民館
講 師 前野 泉氏(元産経新聞論説委員)
 昨年 政権交代があり、鳩山内閣が拍手をもって迎えられま
したが、年が明けるとこれが失速し、巷では平和を運ぶ”鳩”で
はなく、体を蝕む”雁(癌)”だと諷刺され菅内閣に代わりました。
 しかし新政権も問題は山積しており、第一お金がなくて手も足
も出ない状況です。
 すなわち国家予算は92兆円ですが、この内税収は37兆円で、税外収入11兆円を加えても52%にしかならず、あとの48%は借金(国債発行)という有様です。
 現在 日本の借金はGDP(国内総生産)の180%に達しており、ヨーロッパで問題になっているギリシャの150%を上回っています。
 もっとも日本の場合は95%が国内で処理されており、ギリシャは70%が国外に依存しているという大きな違いがあって、直ちに混乱はしないでしょうが、少子高齢化が進む中、危険な状態にきていることは間違いないところです。
 菅総理は、「強い経済、強い財政、強い社会保障」と言いましたが、この両立はむつかしく、景気を良くするためにさらに借金をして投資をするのか、公共事業等をさらに減らして財政再建に取り組むかの判断に迫られるはずです。
その他、「政治とカネの問題」や「沖縄の基地問題」も未解決な状態であり、来る参議院議員選挙(7/11)の結果が注目されるところです。