認知症予防の提言を国政に

知り合いに誘われて行った選挙演説会で、長妻厚生労働大臣の演説を聞きました。
大臣就任後の仕事として、厚労省内部で、150億の節約をしたとか、1000億規模の節約をしたとかの話がありました。
私は国の認知症対策に対しては30年来の鬱憤があります。患者と家族の苦しみは国の施策の無神経さが理由の半分を占めています。中でも問題を先取りする“予防”に目を向けないのは、インフルエンザの比ではありません。それらの思いを演説を聞いていて一挙に思い出しました。

それで私は大臣の演説が終わると席を立って会場後部の出口のほうに行きました。大臣は護衛の人を従えて会場の後部出口に歩いてこられます。それを迎える形で、私はスリーAスマイルで会釈しながら近づいて、大臣の顔を真正面から見て、
「認知症予防で3兆円の節約をしてください」
と言いました。
長妻大臣は歩みを緩めて、真面目な顔で「認知症ですか」と言われました。私は言葉が足りないと思い、重ねて「認知症予防で3兆円です」と「予防」に力をこめて言いました。 時間を急いでおられたので、会話はそれだけです。でもこれは考えてみると直訴の提言でした。

かつて私は国の認知症施策の遅れが問題だと思っていて、平成5年以来、時の厚生大臣に手紙を3通出したのでしたが、ナシの礫で返事は来ないままです。いろんなボランティア活動をして、今はスリーA方式認知症予防教室の広報・提言活動をしています。その間、いろんな経験を積みました。今、与党の厚生労働大臣に出会うチャンスを得て、直訴の形で国政レベルに提言することができたのです。

認知症予防が大臣の脳裏にとどまり、施策に反映される可能性が生まれました。元気が出るではありませんか。
なぜ3兆円かという計算式を言ってあげないと、提言がムダになります。大臣への手紙の宛て先をホームページで調べて、資料と一緒に届けようと思います。
(高林実結樹)