7月7日(水)七夕の日、宍粟市千町にお邪魔しました。
この日の目的は「岩塊流」の現場調査。
岩塊流というのは、大岩の割れ目に入って凍った氷が岩を割り、その岩が山の急斜面をずるずる滑って谷に集まってできた地形です。
氷河の周辺に見られる地形のひとつで、約260万年前から始まった第四紀の氷河時代に形成されました。
多くの岩の大きさは1〜4mですが、中には5mを超えるものもあり、また、造化の妙を感じさせるものもあります。
こちらは「くじら石」。
クジラがにやりと笑っている(%ニヤ男%)ように見えますね。
もちろん、これも天然自然のものですよ。
岩塊流の下には冷たい水が流れています。
このため、「ぱちゃぱちゃぱちゃぱちゃ…」と涼しげな水音がします。
地元では水音に由来して「どうどう」などとも呼ばれていたとか。
流れる水で冷やされた岩の水滴によってコケが生え、そこに木が生え…ということでこのような奇観ができあがりました。
千町の岩塊流は規模・保存状態とも全国でも有数のものですが、残念ながら一般の皆さんの認知度はまだ低いのが実情です。
このため、先日、神戸新聞でも紹介されたように山に登られる方がそれと気づかずにコケを踏んでしまい、コケがはがれ落ちたりしている所もあるようです。
宍粟市では「岩塊流を活かした地域づくり検討会」を設け、岩塊流を保全しながら地域資源として活かしていけないか、検討を進めています。
今回の調査はその一環として、保全エリアの設定などを目的に実施されました。
岩塊流へお越しの際は「ゴミを捨てない」など通常の登山マナーに加え、
(%緑点%)岩塊流の中に立ち入らない。
(%緑点%)岩や植物を持ち帰らない。とっていいのは写真だけ。
(%緑点%)特にコケはデリケートなので踏み込まない。
(%緑点%)岩塊流の周りの草木も大切に。
を心がけましょう。
一見豊かに見える岩塊流の森。
でも、よくよく見ると意外な姿が見えてきます。
そのレポートはまた後日。