仏と日本人 「清水・石山・長谷ー観音信仰の聖地」

平成22年7月23日(金) 夕方の部で実施
場所:県民会館
主催:兵庫講座 2010
講師:福島 昭治 (園田学園女子大学教授)
 「観音菩薩」は、日本では古代より広く信仰を集めている
尊格である。「観世音菩薩」または「観自在菩薩」とか、
「救世菩薩」等の多くの呼び名がありますが、一般的には
「観音様」と呼ばれています。そして、清水・石山・長谷は
観音信仰の聖地とも呼ばれています。
 まず清水寺は法相宗系の寺院で、広隆寺、鞍馬寺とともに平安京以前からの歴史を持つ、京都では数少ない寺院の1つで、石山寺、長谷寺と共に、日本でも有数の観音霊場であります。また金閣寺、嵐山などと並び京都市内でも有数の、観光地で季節をとわず多くの参詣者が訪れます。
 一方石山寺は、琵琶湖の南端近くに位置し、琵琶湖から唯一流れ出る瀬田川の右岸に位地しています。本堂は国の天然記念物の桂灰石という巨大な岩盤の上に建ち、之が寺名の由来となっています。 
 そして、長谷寺の本尊は十一面観音、西国三十三ヶ所観音霊場の第八番であり、日本でも有数の観音霊場として知られています。
 最後に、日本では飛鳥時代から造像例があり、現世利益と結びつけられて、時代・地域を問わず広く信仰されています。持ち物は水瓶を持っていますが、そこには功徳水という、いくら使っても無くならない水が入っているそうです。