平成22年わんぱくキャンプ(平成22年8月8日&9日)

ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。
8日6時 孟子不動谷到着です。

今日はわんぱくクラブのキャンプの日です。
10時には24名の元気な子どもたちを迎え、賑やかにな
るので、ありもとは一足早く静かな不動谷でデータを取り
ます。

ケケーケケケケ・・・
どんどん早くなるヒステリックな鳴き声で鳴きながら、天堤
池畔の林から小さなタカが飛びだしました。
ツミです。
孟子では繁殖のそぶりはないので、おそらく渡り途中の個
体でしょう。
2日前から、わんぱく公園のエナガの群れにセンダイムシ
クイが交じり始めているので、そろそろお盆を前に、鳥の
暦は「秋」になりつつあるのです。

鳥の暦は秋でも、暑いには変わりありません。
ヒナ連れのカイツブリが泳ぐ天堤池の池面には、早朝から
ヤブヤンマ、オオヤマトンボ、オニヤンマ等の大型のトン
ボたちが、次々と飛来して、水浴びをしています。

ハンノキ林付近でウグイスのヒナが巣立ちました。
まだ短い尾の幼鳥が「タタタタタ・・」と鳴きながらウロウロ
しています。
ウグイスも繁殖期の長い小鳥の仲間で、年によっては、
コルリが通過する8月20日になっても育雛しているペア
に出会います。

8:30
ひととおり山を歩き終わり、子どもたちを迎える部屋を清掃
し、トイレの清掃をした頃に携帯が鳴ります。

早目に子どもを預けたいとお願いされていた堀口さんから
の電話です。

丸嶋さんに軽トラを入口の駐車場に回してもらって、ありも
とは七山のローソンに向かいます。

ローソンで落ち合った堀口さんを駐車場まで誘導し、丸嶋
さんの軽トラに荷物を積み込みます。

いよいよあわただしく賑やかな2日間は幕を開けました。

10時になると、続々と子どもたちが到着します。
丸嶋さんの軽トラはいっぺんに荷物でいっぱいになります。

2日間お手伝いをしてもらう和歌山大学システム工学部の
元安君&鍵岡さんと一緒に、子どもたちを誘導して山案山
子まで歩きます。

昨年は「身内だけ」でキャンプを行いましたが、今年は元安
君&鍵岡さんのほかに、小出洋子さんたち3人にもクラフト
のお手伝いを頂き、入江さんには鶴者峠までのミニハイキ
ングの講師をしていただくことにしています。

わんぱくクラブは今年2年目で、ありもとはじめ孟子のスタ
ッフには「なじみ過ぎて」ある意味「ナメ」られてしまっていて
、なかなか言うことを聞いてくれずダラダラと統卒がとれず
にいたので、今回「よその大人」の人を招いてメニューを組
み立てることで、「気合い」を入れることにしたのです。

集合して荷物をまとめ、まずはありもとが樹液トラップの作
り方を説明し、元安君たちに手伝ってもらって、やすゆき公
園に仕掛けます。
ありもとと一緒だとダラけ気味の子どもたちも、元安君たち
と一緒なのでかなり真剣にトラップを仕掛けています。

実恵子さん&雅子さんたちのお世話により昼食をとったあと
は、小出さんたちによるクラフト体験です。
小さな切り株や樹の枝を使ったクラフトやシュロを使ったバ
ッタ作り等を、子どもたちは嬉々として2時間、取り組みまし
た。

その後入江さんの引率で、鶴者峠までミニハイキング。
途中「しんどい」といって引き返した軟弱な男子2名がいた
他は、みんな鶴者峠まで元気で登り切りました。
秋の気配を感じさせるスズサイコ、ミゾカクシ、ミズタマソウ
等の可憐な花を眺めたり、天堤池堤体のススキ原に多産
する黄色い綺麗なツマグロイナゴモドキを捕まえて遊んだり。。
みなそれぞれに「未来遺産の自然」を満喫しました。

山案山子に帰ると鍵岡さんによる里山ゲーム
とんぼ池で一番でっかいカエルを捕まえた子が勝ち!ゲーム
です。
みんな嬉々としてトンボ池に網を突っ込みカエルを探していま
す。

夥しい数のトノサマガエルや、かなり大きくなったニホンアカ
ガエル、ヌマガエルにアマガエル・・・
かつて里山に普通にいたカエルたちがごく普通にいるトンボ
池で、みなカエルをいっぱい集めます。

卵から孵化して1週間たったかたたないかのヒバカリの幼蛇
を捕まえて水槽に入れてニッコリ笑う子がいます。

ヘビを見るとクモの子を散らすように逃げ惑う最近の子ども
たちと違い、2年間「鍛えられた」子どもたちはかなり逞しくな
りました。

トノサマガエル =和歌山レッドリスト準絶滅危惧種
ニホンアカガエル=和歌山レッドリスト絶滅危惧Ⅰ類

中山間地の里山の消失によりどんどん重たい冠をかぶせら
れるカエルたちですが、子どもたちには自由に捕まえてもら
います。
遠目に触ることもせずに眺めていても絶対に「守りたい!」
という気持ちは生まれない。
捕まえて、脚を引っ張って、頭をなでて・・・
そんな「スキンシップ」の中でこそはじめて、「保護」の気持ち
が生まれるものです。

どんなに貴重種になっても、どれだけ冠が重くても・・・・
子どもたちにとっては彼らが重要な「友達」なのです。

泥んこになってカエルと戯れた後は楽しい夕食タイムです。
スタッフに時には怒鳴られながら、めいめいに食事を運び、
舌鼓を打ちます。

夕食のあとはお楽しみにクワガタ採りです。
ありもとが2ケ所のポイントを教え、あとは元安君や鍵岡さ
んと一緒にそこを回り、クワガタを捕まえます。

捕まえたクワガタをどんなに分配するかも、子どもたちに
任せます。
高い場所のクワガタを取るのに、肩車をしてもらったり、
網に長い竿をつけてもらったり・・・・
スタッフの大人を良い意味でうまく「利用」して虫とりをする
のも、彼らにとっては勉強です。

いろんなオッチャンオバチャン、オニイチャンやオネエチャ
ンとコミュニケーションを取りながら、たった1晩許された
「夜更かしの夜」を楽しみました。

線香花火に興じる子・・・
お決まりのプールで水浴びする子・・・
ありもとと一緒に夜の参道を探検する子・・・
それぞれに心地よい「夜更かし」を楽しみました。

「もう、早う 寝んかい!!!!!!!!!!!」
嶋田さんに一喝されてようやく床についたのは、夜中の12時
のことでした。

明けて9日
4時から起きてゴソゴソしている子もいます。

ホトトギスの♂♀が鳴き交わし、ヒグラシの大合唱は谷間を
包みます。

「でっかいコクワガタをゲット!!」
「こっちはミヤマクワガタや!!」
早起き(というか寝てない)子どもたちは元気です。

7時からトーストと目玉焼きで朝食を食べたあとは、とんぼ池
で元安君たちと「トンボ採り」です。

ベニイトトンボにキイトトンボ
モノサシトンボにオオアオイトトンボ
マルタンヤンマにクロスジギンヤンマ・・・
虫籠の中はあっという間にトンボで溢れています。

ベニイトトンボは環境省でも和歌山県でもレッドリスト記載の
貴重種ですが、羽化したばかりのだけは逃がさせたものの、
その他の成熟個体は採りたいだけ採らせます。

昆虫は大切な子どもたちの友達・・・
「100年後の子どもたち」に引き継ぐ「未来遺産」の里山は、
子どもと小動物が「友達」でいるべきだと思います。

その中から、昆虫を愛する心をはぐくみたいのです。

ありもとの説明を聞いて次々にトンボの標本を作る子・・・
トンボを逃がして山本君と竹の下駄作りに興じる子・・・・・・
最終日もみな、やりたいことをやりたいだけ楽しみました。

13時
子どもたちを送り出し、不動谷に静寂が訪れます。
上空を覆った鼠色の雲から、夕立の大粒の雨が落ちてき
ました。
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<鳥類>
カイツブリ、アオサギ、ツミ、コジュケイ、キジバト、ホトトギ
ス、カワセミ、コゲラ、アオゲラ、ツバメ、セグロセキレイ
サンショウクイ、ヒヨドリ、モズ、キビタキ、サンコウチョウ
ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジ
ロ、カワラヒワ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
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<両生爬虫類>
ニホンアマガエル、ニホンアカガエル、トノサマガエル
ツチガエル、ヌマガエル、ウシガエル、ニホントカゲ
ニホンカナヘビ、シマヘビ、ヤマカガシ、ヒバカリ、マムシ
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<昆虫類>
キイトトンボ、ベニイトトンボ、クロイトトンボ、モノサシトンボ
オオアオイトトンボ、ハグロトンボ、ウチワヤンマ、オニヤン
マ、マルタンヤンマ、クロスジギンヤンマ、ギンヤンマ、ヤブ
ヤンマ、ハネビロエゾトンボ、オオヤマトンボ、ハラビロトン
ボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ショウジョウトンボ
リスアカネ、コシアキトンボ、ウスバキトンボ、チョウトンボ
オオカマキリ幼、ハラビロカマキリ幼、クサキリ、ハヤシノ
ウマオイ、ヤブキリ、ヒメギス、カネタタキ、エンマコオロギ
ツヅレサセコオロギ、マダラスズ、カマドウマ、オンブバッタ
ヒシバッタ、トゲヒシバッタ、トノサマバッタ、フキバッタの一
種、ツチイナゴ幼、コバネイナゴ幼、ツマグロイナゴモドキ
ショウリョウバッタ
クロゴキブリ、モリチャバネゴキブリ
マルカメムシ、ホソヘリカメムシ、クモヘリカメムシ、ホソハ
リカメムシ、クサギカメムシ、モチツツジカスミガメ、アメン
ボ、オオアメンボ、ヒメアメンボ、クマゼミ、アブラゼミ、ニイ
ニイゼミ、ヒグラシ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ツマグロ
オオヨコバイ、ベッコウハゴロモ、ムネアカオオアリ、トビイ
ロケアリ、クロヤマアリ、クマバチ、ニホンミツバチ、コガタ
スズメバチ、オオスズメバチ、ヒメスズメバチ、ホソアシナ
ガバチの一種、セグロアシナガバチ、コアシナガバチ、オ
オフタオビドロバチ、スズバチ、キオビベッコウ、ベッコウ
バチ、ジガバチ
アカウシアブ、ヤマトアブ、シオヤアブ、オオハナアブ、ホ
ソヒラタアブ、ナミホシヒラタアブ、ホシアシナガヤセバエ
ミカドガガンボ、アメリカミズアブ
ヒロバカゲロウの一種
モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、モンキチョウ、キチョ
ウ、アオスジアゲハ、アゲハチョウ、モンキアゲハ、クロア
ゲハ、カラスアゲハ、ミヤマカラスアゲハ、ナガサキアゲハ
ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ウラギンシジミ、ベニシジミ、
イチモンジセセリ、チャバネセセリ、ゴマダラチョウ、アサマ
イチモンジ、コミスジ、ツマグロヒョウモン、ルリタテハ、イ
シガケチョウ、コジャノメ、ヒカゲチョウ、クロヒカゲ、クロコ
ノマチョウ、サトキマダラヒカゲ、アゲハモドキ、クロシオキ
シタバ、キシタバ、オオトモエ、クチバスズメ、ホシホウジャ

ヘイケボタル、ナナホシテントウ、ウリハムシ、キマワリ、シ
ロスジカミキリ、ゴマダラカミキリ、ミヤマカミキリ、オオヨツ
スジハナカミキリ、スジクワガタ、コクワガタ、ミヤマクワガ
タ、カブトムシ、シロテンハナムグリ、カナブン、アオカナブ
ン、マメコガネ、コハンミョウ、ヨツボシオオキスイ、ヨツボ
シケシキスイ、アカマダラケシキスイ、オオクシヒゲコメツ
キ、ヤマトタマムシ
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<花>
ガマ、コガマ、ヒメガマ、エノコログサ、ツユクサ、コナギ、
トチカガミ、ウバユリ、カエデドコロ、ドクダミ、スイバ、ギシ
ギシ、ミズヒキ、キツネノボタン、ミズタマソウ、イヌガラシ
コマツナギ、ウマゴヤシ、シロツメクサ、カタバミ、アカメ
ガシワ、セリ、ミツバ、スズサイコ、コヒルガオ、トウバナ
アキノタムラソウ、トキワハゼ、ヘクソカズラ、ミゾカクシ
キンミズヒキ、カンサイタンポポ、セイヨウタンポポ、ハルノ
ノゲシ、ノアザミ、ヒメジョオン、ガンクビソウ、サジガンク
ビソウ
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