日 時 平成22年8月20日(金)
場 所 宝塚西公民館
講 師 辻 弘氏(兵庫教育大学名誉教授)
気候や風土により、各々生活様式が異なりますが、先進国
からの文化や技術の導入によっても、またこれが変わってくる
というお話しでした。
日本が諸外国の文化の影響を大きく受けたのは歴史的には
①飛鳥時代、②明治維新、③太平洋戦争でした。
この内、③は戦争に負けてやむを得ず導入させられたものがいくつかありますが、①と②はむしろ日本の方が積極的にチャレンジしたもので、①の頃はアジアでは中国が先進国であり、聖徳太子が小野妹子達を隋に派遣し、仏教とともにさまざまな文化を吸収しました。
たとえば、この時期風水(東龍⇒朱雀⇒白虎⇒玄武)が伝わったことが高松塚古墳からも明らかであり、文字も積極的に取り入れて、たおやかな「かな」に日本化しています。
また②の頃は、それまでの鎖国により大きく取り残された日本は
岩倉遣外使節(大久保利通、木戸孝允、伊藤博文等)を欧米に
派遣するなどして先進文明の摂取に努めました。
そして建造物も文明開化により日本の棟梁たちは、和風建築の
技法と洋風建築を織り交ぜ、独創的な日本化に成功いたしました。
右の写真は、その成果のひとつである現法務省の建物です。