日 時 平成22年9月17日(土)
場 所 芦屋公民館
講 師 竹村忠洋氏(芦屋教育委員会・学芸員)
芦屋市の北部、神戸市との市境で発見された会下山遺跡の
集落についてのお話しをお伺いしました。
会下山遺跡は、山手中学校の課外授業で偶然に見つかった
弥生時代の遺跡で、その出土品から推測して紀元前150年〜
紀元100年位の高地性集落跡であるとのこと。
これは遺構(動かせないもの:昔の建築物の跡等)では、竪穴住居跡や高床倉庫跡等が発掘されたことや、遺物(持ち運べるもの)では、土器・石器・鉄器等により証明されるそうです。
ただ発掘調査の総面積が約900平方メートルで、遺跡全体(2万平方メートル)からすればわずか4.5%にすぎず、今後の調査によってはさらに新たな事実が判明するのではないかと期待されている由です。
また出土した土器等を見ますと、東は滋賀県から西は香川県
あたりのものまであり、この結果 この遺跡は孤立した集落では
なく、広く他と交流のあったムラで、さらに当時としては貴重な
漢式三翼鏃も出土しており、それなりの集団もしくは人物が住
んでいた可能性が高いとのことでした。
右の写真は竪穴住居を復元したもので、考古学の他、建築学
や文化人類学の人達との合作だそうです。