平成22年9月24日(金) 夕方ので実施
場所:県民会館
主催:兵庫講座 2010
講師:柴田 一成 (京都大学大学院理学研究科 教授)
教授は京都の花山天文台で、太陽フレアと星の観測を行って
いましたが、都市科で観測が不可能となり、飛騨に移って、太陽
の研究を行っています。太陽の周りには非常に高温の「コロナ」
が確認できます。このコロナは、太陽表面温度よりもはるかに
高い、100〜200万度の高温です。「太陽フレア」は、太陽コロナの中で起きる、激しい爆発現象。そのエネルギ〜は10分程度の時間で、日本の1年間の発電総量の100万倍にもなります。この時、強いX線が放射されるので、人工衛星に悪い影響を与えます。かつては地球大気の電離層を利用いた通信に障害をおよぼし、これをデリンジャー現象と呼びました。 また、この時に放出される荷電粒子は、フレア発生の後1日半で地球に到達し、地球の磁場を乱して磁気嵐を起こしたり、また極地方でオーロラを発生させることがあります。
地球が誕生して、46億年になりますが、地球上の生命が壊滅的な被害を受けたフレアの大々爆発が過去5回有ったと考えられています。恐竜が絶滅したのは、今までは(隕石)か(彗星の衝突)と考えられていましたが、近年は太陽フレアの爆発が原因ではないかと考えるようになりました。
現在、柴田教授と世界の太陽観測の学者たちは、太陽フレアの爆発を予測して人類が避難できるようにしたいと研究しています。 まるで台風情報のように。