ドイツの森のオペラ・魔弾の射手

日 時 平成22年11月3日(水)
場 所 神戸文化ホール
講 師 青島広志氏(東京芸術大学講師)
ゲスト 羽山弘子氏(二期会)、小野 勉氏(平松合唱団)
 ドイツの森の狩人を主役とした純愛オペラの解説やその音楽に
ついてご説明していただきました。
 「魔弾の射手」のあらすじは、狩人マックスが愛するアガーテと
結婚するためには射撃大会に優勝することが条件ですが、彼の
腕はそれほどでもなく、結局 悪魔に魔弾(必ず命中するが最後の一発だけは悪魔の意志でどこに当るかわからない。)を造ってもらいなんとか勝ちます。
 しかしそれが領主にバレて森を追放される(1年後に善人になって戻ってくる。)というもの。
 ドイツオペラは、ヘンデルがオペラ発祥の地であるイタリアで勉強したのがきっかけとかで、その後ブルック〜モーツアルトを経て、このオペラの作曲家・ウェーバーへと引継がれました。
 ウェーバーはモーツアルトの影響を強く受け、「フィガロの結婚」におけるプリマドンナ(ロジーナ)・スーブレット(スザンヌ)の手法をアガーテとその妹エンヒェンに用いています。
 また序曲は全編の物語を凝縮したものになっていて、この中には日本で「秋の夜半」として歌われているメロディーも含まれています。
 会場では、第1幕で歌われる「狩人の合唱」の譜面が配布され、ステージと客席が一体となって合唱いたしました。
 ドイツオペラはウェーバーの後、ワーグナー(「ニーベルグの指輪」:4部作で16時間の大作を作曲)〜リヒャルト・シュトラウス(「薔薇の騎士」の作曲家)へと引継がれ、今日に至っています。