平成22年11月12日(金) 夕方の部で実施
場所:県民会館
主催:兵庫講座 2010
講師:峯重 慎 (京都大学大学院理学研究科 教授)
我々の知識では、ブラックホールは何もかも吸い込んで
しまうものと思っています。
これは必ずしも間違いではありませんが、最近の研究に
より、ブラックホールこそは宇宙への莫大なエネルギーの
供給源であり、宇宙で最も明るく光る天体の一つであることが判明しました。
かつて、「変人の研究対象」であったブラックホールは、今や「天文学研究の王道」に昇格しました。
宇宙が膨張しているのは、最近明らかになりました。
膨張と共に、密度のむらが成長して天体ができました。そして、連星系にあるブラックホールは、超新星爆発で造られたのは知られています。
最近の大発見では銀河とブラックホールは互いに持ちつ持たれつの関係にあり、共に成長してきました。
サイズで10桁、質量で3桁も違う両者が、ナゼ「共に進化」するのかは,未だ大きな謎であります。
星がブラックホールの強い重力に引かれて落ちていきますが、その時降着円盤と呼ばれる回転ガス円盤をつくり、それが明るく光るそうです。