紙の造形

日 時 平成22年11月19日(金)
場 所 宝塚西公民館
講 師 辻 弘氏(兵庫教育大学名誉教授)
 人間はその昔に言葉を創り、文字を発明しました。
 その文字を記録という形で後世に残すべく石・木・竹・粘土
等々に刻みましたが、どれも一長一短がありました。
 しかし後漢(950年頃)に蔡倫によって、今日風の紙が作り
だされて書写が容易になり、また15世紀にドイツのグーテン
ベルグが印刷技術を発明するにおよび、出版業がヨーロッパの社会で発展いたしました。
 さらに、紙を円筒状に巻かれたロール紙が作られるようになると、新聞の印刷が飛躍的に伸びました。
 また今日では、紙はダンボールや菓子箱等にも利用され、紙に何らかの技術を加えると、とんでもない物に変身することに驚かされます。

紙の使用方法には、「書く(印刷する)」の他に、「切る・折る・
曲げる」等もあり、それをすることによりいろいろなものに姿を
変えます。
 今回のセミナーでは、「切る」ことから『天国と地獄(HEAV
EN & HELL)』を作り、「折る」を加えて『平面から立体へ
そして回転する紙』を作るという創造的実験作業を行いました。