小説&アニメ・涼宮ハルヒの聖地

日 時 平成22年11月23日(火)
場 所 大学交流センター
講 師 土居 豊氏(園田学園女子大学講師)
 関西発のSF系学園小説&アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」を題材
にその人気の秘密にせまるセミナーでした。
 この作品のあらすじは、主人公の男子高校生・キョンが入学式
の日に美人の涼宮ハルヒと出会い、長門有希らも含めて宇宙人
や未来人等と一緒に遊ぶことを目的とするSOS団を結成、日常
と非日常の世界が交差するというものです。
 すなわち、リアルな高校生活を描いてはいますが、同時にSF的でもあるフィクションで舞台は阪神間、特に固有名詞は出てきませんが明らかに甲子園球場であったり西宮北口の駅前であったりすることは、容易に推測できます。
 また、ハルヒはシュタコビッチの曲を鼻歌したりして、ただものでないことをサラリと表現しています。

作者の谷川 流は、同じ関西の地を描いている村上春樹の影響を
たぶんに受けていると思われ、文体には親近性があります。
 人員配置も村上作品の「ノルウェーの森」を連想させ、村上作品
は「ワタナベ(1人称)、直子、緑」がからみますが、この作品は
「キョン(1人称)、ハルヒ、有希」がからみます。
 正に、関西が「涼宮ハルヒ」の聖地なのでしょう。