認知症予防講演と予防ゲームのリーダー養成講座

初めて栃木県で、認知症予防スリーAの伝達をしてきました。
11月18日、19日と二日間、栃木県の下野市にある「しもつけの郷」からお招きいただいたのです。
当初午前10時から講演、午後は予防ゲームのリーダー養成講座の予定でしたが、参加してくださった方が近隣の介護保険事業所職員19人、および主催者事業所の職員、ボランティアさんでしたので、予定を変更し、講演と20種目のゲームを一日で終えました。

講演ではいつもとほぼ同じくスリーAの紹介。平成4年から始まった流れ、レベルごとの成果の内容などですが、独自に開発された“優しさのシャワー”の目的とスリーA方式独自の脳活性化リハビリと言える予防ゲームの意味を、実技とともにシッカリお伝えしたいと思って、講演部分を最少限の1時間ほどに短縮しました。

予防ゲームは外面的には、とても楽しい、自然に笑えてしまう、どこでもレクに使ってもらえるものです。それを「認知症予防」という目的意識を明確に持つことで、単なる楽しいゲームは一変して、認知症予防、認知症からの引き戻し(リハビリ)の意味をもつものに変わるのですから、ゲーム一種目ごとに、理論的な理解をお伝えしたいと、具体的な解説を話しながら時間一杯どんどん進めていきました。

なんといっても本来の10時間はほしい養成講座とは違って、わずか3時間程度ですから、一種目については一回だけと、駆け足になります。リード体験は太鼓のリードを2〜3人にしていただいた以外は、ほとんど全て省きました。20種目を一日で終わる駆け足ですが気持ち的には手抜きはしていません。凝縮のつもりです。
介護保険事業所の職員さんですから、日常にレクのゲームを担当しておられます。スリーA精神をわかって頂けたら、リード練習は省略でも出来るはずだと考えてのことです。

皆さんが「なるほどよく判った」というように深く頷いてくださっていたので、各自の職場で実践していただけると感じることができました。

あとで聞いた話ですが、「今日の講演会に参加して良かった」と皆さんが喜んで帰られたそうです。よかった〜と思って、ほっと胸を撫で下ろしました。

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 翌19日は栃木県の小山市で、ボランティア活動をしておられるグループの方に、スリーAのゲームリードを覚えていただく予定でしたが、急遽変更になりました。しもつけの郷のデイサービスとショートステイを利用しておられる方たちに、スリーA予防ゲームで楽しんでいただくことになりました。参加されるボランティアさんには、実地を見ながら覚えていただく、というお話でした。
これも午前、午後と昼食をはさんで実施しました。車椅子の方が多く、手の不自由な方や認知症の方には職員やボランティアさんが上手に手伝ってくださいました。
前日とは違って、ゆっくり進めていきますので、その加減を男性のボランティアさんを含めて、スタッフの方たちには分かっていただけたと思います。おやつの時間になって終了しました。

この日、一番よかったと私が思ったのは、ボランティアさんに個人授業のように、太鼓の掛け声「そーれ」「それ」「それー」の勢いの付け方の違いについて、丁寧に確実にお伝えできたことです。結構「掛け声」のかけ方はむつかしいのです。

お昼の少しの時間に、近隣のドライブに誘っていただいて、栃木県が関東平野であることを実感しました。見渡すかぎり地平線で雲一つ無い空の広さ、これを満喫しました。はるか遠いところに男体山と筑波山が反対方向に小さく見えていました。
土地ごとに気候風土の違い、方言の違いはありますが、スリーAのよさを伝える上では、何の隔たりもありません。山城盆地に育った京都弁しか話せない私の話を、どこでも、皆さん、しっかり聞き取ってくださいます。そのことに改めて感動しました。
(高林実結樹)