『風和8周年祝賀会』
よ〜く晴れた日です。
公民館の前にわやわやと人が、やわらかく集まっています。
年月の経た石段をあがると、庭に赤子をあやしているひげのじんべさんがいます。
古い瓦ぶきの屋根の懐かしい公民館。
まるで、一瞬の内に、暮らしたことも経験したこともないおばあちゃんの家へもどってきたようです。
そんな、暖かい場所で風和さんの8周年祝賀会が、ゆるやかに始まりました。

このお祝いを彩る、ボランティアさん達手作りのおいしいおいしい、心のこもったお料理。
温かいのも冷たいのも最高手打ちうどん(これは「ふわり」さんが出張してくれました)
昨日から煮込んでたあっついとろけるおでん
おふくろの味炊き込みご飯のおにぎり
ほっぺが落ちるおはぎと栗おはぎ
かあさんの味
ごちそうの味

そして、みんなで歌を歌います。
今では、歌われなくなってしまった、もう教科書にも載っていない、40代前の世代には歌い継がれなかった名曲の数々。
大きな口をあけて、目を細めて、心を開いて、懐かしい詞をメロディにのせます。
楽器も出てきて、賑やかです。
町を歩いていても、もう耳にすることはないけれど、心にずっと残っている音楽たち。
お腹もくちくなり、幸せな幸せな気分で歌います。
歌います。

お迎えの時間まで、歌いましょう。
そして、からすが鳴くから帰りましょう。
母さんや父さん、家族が待っているおうちへと
帰りましょう。

こんなふうに、8周年祝賀会は、そっとそっと終了してゆきました。
7周年も9周年も、これから何周年でも、こうして風和さんが小さな小さな祝賀会が開けますようにと、願うのです。