災害時のこころのケア

日 時 平成23年1月19日(水)
場 所 人と防災未来センター
講 師 明石加代氏(兵庫県こころのケアセンター)
 こころのケアという言葉は特に阪神大震災以降に使われるよう
になってきた。具体的に何を意味するかというとこころの傷は体
の傷と違って見ることができない。こころの傷を手当するというこ
とは災害によってこころがどのような反応を起こしたかを知ること。
こころが傷つくことはこころを守っている皮膜ー①安全で安心でき
る居場所。②支えてくれる家族や仲間。③何が起こっても「自分は対処できる」という自分への信頼。④世界には秩序があるという感覚ーがあってこれが災害で傷ついて役に立たなくなる。災害後のこころのケアは傷ついた皮膜を取り戻すことの手伝いをすること。
 サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)とは災害・事故などの発生時に必要になる。応急的な心理的対処法の基礎知識で病気や障害の予防・治療ではなく、レジリエンス(圧力が加わっても、撥ね返って元の状態に戻る力)を引き出し、支えることを目的とする支援法。PFAを提供するときの基本方針は①治療ではなく自然な回復を支える支援。②表現させることにより安全と安心を確保すること。③孤立化の防止(人とのつながりの大切さ)。④対処に役立つ情報を提供することの被害者に負担を与えない支援法。
 PFAの8つの活動として①被災者に近づき活動を始める。②安心と安心感。③安定化。④情報を集める。⑤現実的な問題の解決を助ける⑥周囲の人々との関わりを促進する。⑦対処に役立つ情報。⑧紹介と引継ぎ。
 PFAを日本に導入する意義をPFAは具体的に書いてあるのでイメージトレーニングになり、準備しておくと良いとの説明であった。